KINGDOM HEARTS 2 -黄昏の少女- Part10 (ページ12)

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「き、気にしないで！な、王様が一緒なんだろ？」

感情が昂ったソラは食い気味に片足を前に出して、両手のひらを握り締める

目を爛々と輝かせるソラにレオンは相変わらずだな、なんて思いながら「すぐ会えるさ」と微笑んでティファが殴った壁の一部を軽く触れると塞がれていた壁の一部が消滅

そして、この城には合わないような、鉄で張られた通路が姿を現した

「いわゆる隠し通路というやつだな」
「よし！俺一番乗り！」
「あ、おい！」

駆け出すソラに慌てて残った私達も続いて通路の先へ向かう

さっきの部屋は書物や紙類が多くていかにも研究者の書斎、といった印象を受ける部屋だったけど、この通路から先はその書斎の世界から一体何年が経っているんだと疑う程の、何年も先に存在する世界に立たされているような感覚だった

通路の先にはようやくコンピューターらしきものが私達の前に見えた

「これか！」

ソラはコンピューターを前にして色んなボタン、色んなモニターを眺めて、何十個も横何列、縦何列も並べられた、レオン曰く『キーボード』というものだった

そのボタン一つ一つに異なる文字、異なる記号が書かれていて、「これを使って文字を打て」と理解したソラは手慣れない手付きでキーボードの前で構えて文字をモニターに並べてみる

「カイリはどこだ！？リクは？」

言葉を何度も並べても求める答えは私達に返してくれる事はなくて、ソラは躍起になってキーボードを打つ指の力が次第に篭ってくる

「…おい、壊す気か？」心中察しているレオンはそんなソラに責めることなんて出来る訳がなく、「一度落ち着け」の意味も込めて声をかけると大人しくなった

「ご、ごめん、ちょっと興奮しちゃった」

反省した面持ちでレオンに謝ると天井を見上げたグーフィーが声をあげた。釣られるように私達も天井を見上げるとそこには青い、不思議な動物が天井で張り付いていて、その子は悲鳴をあげた私達に驚いて降ってきた

不思議な子は運悪くキーボードの上に落ちてしまって、ドナルドは注意して捕まえようと自分からキーボードに飛び込むと、それに反応したコンピューターからブザーが部屋で鳴り響いた

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