4- THE 1st DAY -4- ページ8
「おや ロクサス＿＿」
おばあさんに話しかけてみるも、やっぱり悲しそうな、どこか冷たい目で見る
＿＿やっぱり、か＿＿＿
「そのあたりで うちのネコを見なかったかい？」
＿＿あれ？
他の人達とは全然違う反応に俺は戸惑ってしまい、「ええと＿」と呟くと上からネコ特有の鳴き声が聞こえ、頭上の屋根の上を見てみるとおばあさんが飼っているネコがいた
「おばあさん いたよ」
「おお よかった
ロクサス 悪いけどうちのネコを連れてきて来れないかい？」
「うん わかった」
そう言って俺は店のヘリに捕まり、上へ上ってネコを抱いて降りようとした時だった
俺は足を滑らせ、落ちてしまったのだ
そこまで高くないから死なずに済んだけど＿
＿＿さすがに痛い
すると上から「大丈夫！？」と聞き慣れない声が聞こえ、顔をあげると見たことがない女の子がそこにいた
女の子は俺に手を差し伸べ、その手を掴んで俺は立ち上がり、服に着いたホコリをはらう
「えっと＿ うん 大丈夫」
「よかった〜
お店でアイス買おうとしたら 上から落ちてくるんだもん
ビックリしちゃった」
＿＿オレットと背がほとんど一緒だ
同級生くらいかな？
なんて事を考えていると女の子はいつの間にかいなくなっていた
「あれ？ さっきの子は？」
「あの子なら さっきアイス買って帰ったよ」
「そうなんだ」そう呟いて店内を見てみるとさっきまで上にいたネコと嬉しそうに笑うおばあさん
「助かったよ ロクサス」
「ねえ おばあさんも何か盗まれたの？」
「ああ そうだね 大事なものをね」と悲しそうな顔で言う
「犯人は俺たちじゃないからね」
「ええ 信じるわ」
＿＿＿信じる
おばあさんは俺だけじゃない、俺達に言ってくれた
ようやく信じてくれる人を見つけた俺達は思わず微笑み合う
「ありがとう おばあさん
それで 何を盗まれたの？」
「＿＿だよ あたしの大切な＿＿だ」
＿＿そっか、おばあさんも盗まれていたのか
「ドロボウはあちこちで＿＿を 盗んだみたいだな」
最後に俺は「＿＿って言葉も 一緒にね」と付け加えるように言った
「普通のドロボウじゃないよね＿＿」
「サイファーは何か知ってるのかな？」
オレットの言葉にハイネは異常な反応を見せる
＿＿でも
「アイツと話さなくちゃな
よし 空き地に行こう！」
.
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