85-廃墟の城 ページ19
.
ソラが鍵穴を閉じると、ワンダーランドと同じように、不思議なグミブロックがこちらへ転がってきた
ドナルドは顔色を明るくさせ、大切に拾ってポケットへしまう
グ「王様のじゃないんだね…」
「王様のてがかりならず…、か」
少しばかり肩を落としていると、タークがドナルドに近づき、頬で彼の腕を撫でた
初対面の時と比べて有り得ないくらいの距離感に、ドナルドは驚いていた
ジ「ドナルドが気に入ったみたいね“彼女”」
「か、彼女…！？」
この子、女の子だったんだ……
ジェーンの言葉を聞いたドナルドは「ダ、ダメ！デイジーに叱られる！」と慌てた様子を見せる彼が、私達は可愛いと、面白いと思って笑いあった
＿＿一方、その頃である
男1「誰があの地にハートレスを送ったのだ？」
女1「あのハンターが呼びよせたのさ。あの男の強い欲望が、ハートレスどものエジキとなった。少々エサをやりすぎてしまったようだけどね」
男2「結局、自分が食われちまった」
男1「ハートレス。あの男のようなもろい心で扱えるシロモノではない」
顔すら薄暗くて見えにくい、ある世界の廃墟の城内の円卓では、男女4、5人程集まってソラ達の動向とクレイトンの様子を伺っていた
男1「問題は少年少女の方だ。ついに鍵穴まで見つけおった」
女1「なに、他の鍵穴を見つけるにはまだ時間がかかろう。それに、もうひとつの目的に気づいているようすもない」
女2「プリンセスってやつかい」
女1「プリンセスは着実に我らの手に集まりつつある。そして、今またひとり……」
細身の女がそう言って、影から現れたのはあの世界で姿を消してしまった少女＿、アリスだった
女1「しかし、プリンセスを集めてもあの扉を開くには小さな鍵にすぎない。私は“今度こそ”必ず、純白のキーブレードを手に入れるのだ」
女がそう言うと自身の口角を怪しく上げ、固い握り拳をつくった
固く決意するように
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
