検索窓
今日:10 hit、昨日:19 hit、合計:38,394 hit

第208話 ページ34

*



それからゆづくんは無事グランプリファイナルへの切符を手にし、優勝した。
それでも納得の演技はできなかったみたいで、もっと成功率をあげると意気込んでいた。



『渡したい物があるので、夕方家に来てくれませんか?』

妙にかしこまった文章のメール。
ゆづくんの家ならお母さんもいるし、別に問題ない。

『分かった。』



夕方、ゆづくんの家のインターホンをならす。

初めてのことに変に緊張する。


「(人1)さん!!」


返事も無く突然ドアが開いた。


「びっくりした……。私じゃなかったらどうするの!?」


「大丈夫、(人1)さんだけは俺わかるもん。」



自信気に笑って、私を部屋に招き入れた。



「ちょっと早いけど誕生日プレゼントです。」


白の小さな箱が手の中に。


「何これ?」


「開けてみて。」


箱をゆっくりあけると小さな指輪。


「ちょっとっ、これ!?」


「ピンキーリングです。ほら、ここ。(人1)さんの誕生石がついてるんですよ。」


彼は呑気にリングのデザインがどうとか説明しているけれど私の頭の中は残念ながらそれどころじゃない。


「そうじゃなくてっ、」


指輪をプレゼントする意味を彼は分かっているのだろうか?
そんなことをされて好きだと言う感情が冷静でいられるわけがない。



「俺にとって(人1)さんは大切な人で、幸せになって欲しい。ただそれだけですなんです……でも、迷惑だったら………。」


手の中にから取られそうになった箱をぎゅっと掴む。



*

第209話→←第207話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夕凪(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます!ちゃんと完結できてほっとしてます!これからもがんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年3月30日 19時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - かりん。さん» ありがとうございます!なんとか完結できてほっとしてます!笑かりん。さんの小説も楽しみにしております!(//∇//) (2017年3月30日 18時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» 完結おめでとうございます。涙が止まりません(泣)もう一度1から読み直したんですけど、やっぱり羽生君の記憶を消すシーンずっと泣いてました(笑)これからもいろんな小説書いていかれると思いますが、頑張ってください! (2017年3月24日 23時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
かりん。(プロフ) - 完結お疲れ様でした!毎回楽しみに読ませて頂きました(^。^) 最後はハッピーエンドで本当によかった♪ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 8481dc9fe3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» もう少しで終わってしまうんですね(泣)寂しいです。でも、主人公ちゃんと羽生君が幸せになることを望んでます!!!!!! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆーなぎゅ | 作成日時:2016年11月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。