第208話 ページ34
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それからゆづくんは無事グランプリファイナルへの切符を手にし、優勝した。
それでも納得の演技はできなかったみたいで、もっと成功率をあげると意気込んでいた。
『渡したい物があるので、夕方家に来てくれませんか?』
妙にかしこまった文章のメール。
ゆづくんの家ならお母さんもいるし、別に問題ない。
『分かった。』
夕方、ゆづくんの家のインターホンをならす。
初めてのことに変に緊張する。
「(人1)さん!!」
返事も無く突然ドアが開いた。
「びっくりした……。私じゃなかったらどうするの!?」
「大丈夫、(人1)さんだけは俺わかるもん。」
自信気に笑って、私を部屋に招き入れた。
「ちょっと早いけど誕生日プレゼントです。」
白の小さな箱が手の中に。
「何これ?」
「開けてみて。」
箱をゆっくりあけると小さな指輪。
「ちょっとっ、これ!?」
「ピンキーリングです。ほら、ここ。(人1)さんの誕生石がついてるんですよ。」
彼は呑気にリングのデザインがどうとか説明しているけれど私の頭の中は残念ながらそれどころじゃない。
「そうじゃなくてっ、」
指輪をプレゼントする意味を彼は分かっているのだろうか?
そんなことをされて好きだと言う感情が冷静でいられるわけがない。
「俺にとって(人1)さんは大切な人で、幸せになって欲しい。ただそれだけですなんです……でも、迷惑だったら………。」
手の中にから取られそうになった箱をぎゅっと掴む。
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夕凪(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます!ちゃんと完結できてほっとしてます!これからもがんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年3月30日 19時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - かりん。さん» ありがとうございます!なんとか完結できてほっとしてます!笑かりん。さんの小説も楽しみにしております!(//∇//) (2017年3月30日 18時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» 完結おめでとうございます。涙が止まりません(泣)もう一度1から読み直したんですけど、やっぱり羽生君の記憶を消すシーンずっと泣いてました(笑)これからもいろんな小説書いていかれると思いますが、頑張ってください! (2017年3月24日 23時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
かりん。(プロフ) - 完結お疲れ様でした!毎回楽しみに読ませて頂きました(^。^) 最後はハッピーエンドで本当によかった♪ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 8481dc9fe3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» もう少しで終わってしまうんですね(泣)寂しいです。でも、主人公ちゃんと羽生君が幸せになることを望んでます!!!!!! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーなぎゅ | 作成日時:2016年11月5日 22時