第204話 ページ30
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「タオル忘れてる。」
トロントに戻ってきてからとんとん拍子で日が過ぎ、中国大会。
昨日、SPが終わり2位発進。やはりメディアからは腰の調子を言われているようだったけれど本人もブライアンも気にしていない様子だった。
「ありがとう。」
ウォーミングアップ中にイヤホンをつけて自分の世界に入ってしまったゆづくんは笑わない、でもお礼を言うのは絶対に忘れない人。
『ユヅの具合はどう?』
トレイシーからのメール。本人にはわからないようにしていてもナムさんやフェルナンデスさんもクリケットクラブの皆はやっぱり心配しているみたいだった。
『痛みも無さそうだし、焦ってる感じもしないから大丈夫。』
そう返信を送った後、ゆづくんと菊池さんがウォーミングアップ用の広場からこちらに歩いてくるのが見えた。
「これとこれ、お願いします。」
くるくるとイヤホンを巻いたiPod touchを私に預け、リンクサイドで6分間練習を今か今かと待つ選手たちに並ぶ。
羽生結弦がリンクサイドに出る、それだけで会場のボルテージはどんどんと膨れ上がる。
6分間練習が始まった。頼一層、歓声が大きくなる。
ゆづくんなら大丈夫。大丈夫。
なのにどうしてこんなに胸がざわつくの?
この違和感の原因を私はすぐに知ることになる。
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夕凪(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます!ちゃんと完結できてほっとしてます!これからもがんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年3月30日 19時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - かりん。さん» ありがとうございます!なんとか完結できてほっとしてます!笑かりん。さんの小説も楽しみにしております!(//∇//) (2017年3月30日 18時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» 完結おめでとうございます。涙が止まりません(泣)もう一度1から読み直したんですけど、やっぱり羽生君の記憶を消すシーンずっと泣いてました(笑)これからもいろんな小説書いていかれると思いますが、頑張ってください! (2017年3月24日 23時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
かりん。(プロフ) - 完結お疲れ様でした!毎回楽しみに読ませて頂きました(^。^) 最後はハッピーエンドで本当によかった♪ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 8481dc9fe3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» もう少しで終わってしまうんですね(泣)寂しいです。でも、主人公ちゃんと羽生君が幸せになることを望んでます!!!!!! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーなぎゅ | 作成日時:2016年11月5日 22時