第194話 ページ20
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「さぁ、俺は一体誰のせいで荒れてるんでしょうね?」
こんなゆづくん見たこと無いってくらい怖かった。
「ハ、ハニュウ。これは何の冗談なの?」
「むかつく。」
私の問にも全く答えず、彼は顔を近づける。
「樹君のことは�タツキ�って呼んだんでしょ?」
「二人きりで、部屋に隠って何してたんですか?しかも佳菜にウソまでついて。」
「恋愛感情なんて無いって言うのも嘘だったんでしょ?俺の反応を見て楽しんでたんですよね。」
答える隙も与えて貰えない。
少しずつ握られる手に力がこもって痛みがやってくる。
「ハニュウっ……」
「黙って貰えますか?」
首元に感じる柔らかな感触。
ゆっくりと顎の方へ動いたり、また鎖骨へ移動したり。
「んっ……!」
口から小さな声が漏れる。
「(人1)さんは……俺のことどう思ってますか?」
「こ、怖いっ……」
本当に怖かった。大好きなのに、大好きだから。
軽蔑されたような目も、自分の中での彼への�愛�という呪いの大きさも。
「はははっ、そっか俺のこと怖いんだ……。
それでも良いですよ、貴方に見て欲しい。」
冷たい目とは裏腹な言葉を言った後、首元にチクリと痛みがした。何カ所も何カ所も。
「泣かないで。俺は、貴方を……」
「ゆづ!やめてっ!!」
握る力が少し緩んだ瞬間にすり抜けて体を起こした。
「最低っ……!!」
目を見開いて固まっている彼を押しのけ、部屋から逃げるように出た。
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夕凪(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます!ちゃんと完結できてほっとしてます!これからもがんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年3月30日 19時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - かりん。さん» ありがとうございます!なんとか完結できてほっとしてます!笑かりん。さんの小説も楽しみにしております!(//∇//) (2017年3月30日 18時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» 完結おめでとうございます。涙が止まりません(泣)もう一度1から読み直したんですけど、やっぱり羽生君の記憶を消すシーンずっと泣いてました(笑)これからもいろんな小説書いていかれると思いますが、頑張ってください! (2017年3月24日 23時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
かりん。(プロフ) - 完結お疲れ様でした!毎回楽しみに読ませて頂きました(^。^) 最後はハッピーエンドで本当によかった♪ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 8481dc9fe3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» もう少しで終わってしまうんですね(泣)寂しいです。でも、主人公ちゃんと羽生君が幸せになることを望んでます!!!!!! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーなぎゅ | 作成日時:2016年11月5日 22時