第188話 ページ14
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ユリアちゃんが写真を撮り終わった後、他の選手達もやってきて撮影会が始まる。
もちろん男子選手だっていて、彼が人気者なんだってひしひしと伝わってくる。
でも、やっぱり見てしまうのは女子選手と撮っているとき。
大輔さんだって女子選手とツーショットだし、腰に手を回しているけれどそれとこれとは何かが私の中で違う。
あぁ、ヤだな。分からないフリをしているようだけど知ってる。
『ねぇ、君。』
『エフゲニー……プルシェンコ……さん。』
このまま分からないフリを通そうと言いきかせる私に声をかけたのは、あの氷上の皇帝。
ゆづくんのヒーローでいつもパソコンで動画を見てて、試合の時はライストを繋げてるのがバレて怒られた時もあったっけ?
『僕のことを知ってくれているんだね、小さなプリンセス。』
ロシア風の挨拶なのか、それとも紳士な人の挨拶なのかプルシェンコさんは私の手の甲に軽くキスを落とす。
整った顔立ちにサラサラの金髪、透けて見える水色の目でこんな挨拶をされるとプルシェンコさんに奥さんがいると知っていてもドキドキしてしまうだろう。
僕たちも写真を撮らないかい?と聞かれ、ゆづくんの方を見てもこちらを見る様子はない。
別に彼の意思を聞く必要はないし、彼が特別どうこう思う必要だってないのだから当たり前。
だから、OKをして写真を撮った。
『これからもユヅルをよろしくね。』
なんて笑顔でいったプルシェンコさんに愛想笑いしか返せなかった。
『佳菜ちゃん、ドリンク貰ってくるね。』
なんとなくその場にいるのが嫌になって、席を離れた。
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夕凪(プロフ) - KIKIさん» ありがとうございます!ちゃんと完結できてほっとしてます!これからもがんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年3月30日 19時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - かりん。さん» ありがとうございます!なんとか完結できてほっとしてます!笑かりん。さんの小説も楽しみにしております!(//∇//) (2017年3月30日 18時) (レス) id: cadeec7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» 完結おめでとうございます。涙が止まりません(泣)もう一度1から読み直したんですけど、やっぱり羽生君の記憶を消すシーンずっと泣いてました(笑)これからもいろんな小説書いていかれると思いますが、頑張ってください! (2017年3月24日 23時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
かりん。(プロフ) - 完結お疲れ様でした!毎回楽しみに読ませて頂きました(^。^) 最後はハッピーエンドで本当によかった♪ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 8481dc9fe3 (このIDを非表示/違反報告)
KIKI - 夕凪さん» もう少しで終わってしまうんですね(泣)寂しいです。でも、主人公ちゃんと羽生君が幸せになることを望んでます!!!!!! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 9086491411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーなぎゅ | 作成日時:2016年11月5日 22時