五条家のフィジカルギフテッド3【呪術廻戦×文スト】 (ページ49)

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116話作者「青の時代が終わる前に話一杯になるな、これ」ページ49

治「ふむ……蘭堂さん。提案がある」

『…？』

治「中也君に諦めるよう説得するから、時間をくれ」

しばらく考えた後、蘭堂さんが口を開いた。

蘭堂「何分だ？」

治「五分欲しいな」

蘭堂「二分なら構わん」

治「どうも」

『私も行く～』

治「動かない方がいいよ」

『大丈夫！身体丈夫だし！』

中也のところに向かう。

中也「近寄んな死にたがり野郎。俺は説得なんてされねえ」

治「判ってる」

治は説得って云ってたけど…

治「あいつを倒そう。僕と君と二人でね」

やっぱりね。

中也「……本気か？って！！手前何で居るんだよ！！動くんじゃねえ！」

『大丈夫大丈夫。大したことないし』

血が出ていない方の手で頭の血を少し荒く拭う。

『ていうか、君も私のこと云える状態じゃないと思うんだけど。だいじょぶ？』

中也の頬についている血を袖で拭う。

治「作戦がある。でも単身じゃ無理だ。君と僕の連携が必須だよ。

僕を信用するかい？」

中也「心変わりの理由を教えろ。お前、死にたいんじゃなかったのか」

治「何となく…じゃ駄目？」

治「駄目だね」

『私も知りたいな～』

治「なら教えよう。

少しだけ────マフィアの仕事に興味が湧いたんだ」

治「表の世界、光の世界では、死は日常から遠ざけられ隠蔽されるのが普通だ。

忌まわしいものだからね。

でもマフィアの世界では違う。

死は日常の延長線上であり一部だ。

そして僕は多分、そっちのほうが正しいんじゃないかと思う。

何故なら〝死ぬ〟は〝生きる〟の反対じゃなく、〝生きる〟に組み込まれた機能のひとつに過ぎないからだ。

息をし、食事し、恋をし…死ぬ。

死ぬ間近で観察しなくては、生きることの全体像は掴めない」

成程ね…

中也「つまり、お前……生きたくなった、ってのか？」

治「そこまでは云ってない。

何も見つからないかもしれない。けど試してみようと思ったんだ。

〝羊〟の子達は僕を上級構成員と間違えてたけど、僕はまだマフィアに入ってないんだよね。

この仕事を無事に終えて、マフィアに加入する。彼を倒してね。それに─────」

中也「それに？」

治「君を犬としてこき使う約束を、まだ果たしていない」

まだ云ってるの？w