死蝶は舞う3〔龍が如く/2〕

佰陸 ページ14

西田side


西田｢毎年してるんすか?｣



病院から出て真島組事務所に送って貰う途中、ふと気になって聞いてみた



貴方｢毎年してるよ。あの病院には世話になってるからな｣



親父とは違う叔父貴の生き方



世話好きで人懐っこい性格は親父とは全く違う



貴方｢ほら着いたぞ｣



あっという間に到着し、車から降りると"よう西田"と親父の声が聞こえた



片手にバットを持っているからして暇潰し(喧嘩)をして来たんだろう



西田｢親父、お疲れ様です｣



真島｢おう。中に月城ちゃんもおんのか?｣



貴方｢いるけどー｣



真島｢ちと付き合えや｣



…と言う事で親父に連れてこられたのはドンキ



真島｢今日クリスマスやろ?パァーっとパーティーするでぇ!!｣



親父はたまに突拍子も無いことを言う



西田｢いつもはして無いじゃ((うっせぇわボケ!｣



いつもの様に親父に一発入れられ頬を擦りながらドンキに入った



3人で用意するものを手分けしてカゴを片手にバラバラに目当ての物を探す



親父は変なものしか買わない可能がある



俺がしっかりしないと



そう思っていたのに事務所に戻り飾り付けをしている途中、パイ投げセットを見つけてしまった



クリスマスにやる事ではないでしょ!



親父は上機嫌でチキンやら準備させていて、叔父貴は黙々と壁に飾り付けをしている



はぁ…



真島｢よっしゃｯ、始めるで!｣



組員｢｢うおー!!｣｣



全員にサンタ帽を被せて始まったパーティーはどんちゃん騒ぎ



南くんは歌い出し、川村くんはずっと無言のまま



親父は月城の叔父貴をいじめ倒していた



これじゃクリスマスパーティーではないのでは?



親父、それでいいんすか??



真島｢西田!｣



西田｢はいｯ…!?…あ、甘い｣



油断してた。親父に呼ばれて振り向いた瞬間目の前が白くなって口の中は甘さでいっぱいだ



もう忘れてると思ってたんだけどな



親父にやり返すことも出来ず、近くにあったおしぼりで顔を拭くと部屋中大惨事になっていた



この一瞬でどんだけ投げたんだ親父



勿論月城の叔父貴にも投げており親父は大爆笑



それに叔父貴は怒り仕返しをしていた



親父にそんなこと出来るのは叔父貴だけです…



クリスマスとは程遠いパーティーだったが親父は満足したようで、片付けを押し付けて叔父貴と帰って行った



クリーム塗れで片付けは時間が掛かるとため息を着いたが、嶋野の親父が亡くなって落ち込んでいなくて安心した

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