死蝶は舞う〔龍が如く〕

參拾伍 ページ39

貴方side


貴方「はい?」



先程の余裕はどこかへ今はパニックだ



唐突すぎるわ



貴方「なんで、そう思った?」



とにかくまずは、理由を聞かねぇと．．



まり「潰していても多少は胸が出るの。それに筋肉はあるけど、男のわりに細いもの。まだ理由ほしい?」



うわーよく見てるな



貴方「もう結構です．．降参」



まり「はい!測れたから次はドレスね♪どんなものがいいかしら?」



あ、もう女だと言う話は終わったのか



そうだなー



貴方「黒で．．」



まり「だと思った。これなんかどう?」



そう言って持ってきたのは黒のロングドレス



まり「それにこのファーストールで絞まるわ。来てみて?」



貴方「わかりました」



手にドレス等を渡されると背中を押される



まり「そこのカーテンを閉めたらいいわ」



言われた通りカーテンを閉め、ドレスを着てみる



あ、背中にチャックついてる…



頑張って背中に腕を回し手探りでチャックを掴み上にスライドさせる



うわー、ギリ上まで届かない…



俺ってこんなに体硬かったんだ…



軽くショックを受けたがなんとか立ち直りまりさんを呼ぶ



貴方「まりさん、すいません。チャック上げてもらっていいですか?」



まり「今行くー」



カーテンを開けてまりさんにチャックを上げてもらう



皆届くのかな



まり「皆他の子に頼んでやって貰ってるわよ」



え!なんで考えていることがわかったんだ??



そう考えていると首が少しヒヤリとしたと思ったら白の真珠のネックレスを着けられた



まり「やっぱり黒に白が映える！あとはストールをっと、靴はメイクの後でいいかしら」



貴方「え、まだあるんですか！?」



まり「あったりまえじゃない!女の子は美しく着飾らないとダメよ?」



今までそういうものとはほぼ無縁に近かったからなー



鏡の前に大人しく座るとメイク道具が大量に机の上に並べられる



こんなに使うの!?



まり「元が嫉妬するくらい綺麗ね。張り切っちゃうわよ!」



化粧水を付けベースを塗られていく



まり「ほんとに肌綺麗ね。さ、ここから繊細な作業だから動かないでね」



貴方「あ、ああ」



言われた通りじっとしていると眉を描いたり目元に線を引いたりとされるがまま



どうなるのだろうか



女の子というものになれるのか．．



まりさんは満足そうにメイクを進める

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