死蝶は舞う2〔龍が如く〕 (ページ22)

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陸拾伍ページ22

貴方side

真島｢…いいや。それはできん相談ですわ｣

嶋野『…なんやと?』

真島｢あのガキは桐生チャンをおびき出すのに使います。それが済んだら家にでも帰しますわ｣

嶋野『…真島ぁ。ワレ、自分が何言うとるかわかっとんのか?』

さっきとは違い声が低くなった嶋野

相当キレてる

真島｢親父。最近ワシが何て呼ばれとるか、知ってます?｣

嶋野『…』

嶋野の狂犬…

真島｢"嶋野の狂犬"、言うらしいですわ。ヒヒ、これ、結構気に入っとるんですわ。せやけど、狂犬に首輪が付いてちゃサマにならんやろ?…せやからいい機会やし、アンタから卒業しようかと思うてな｣

嶋野『…人間ちゅうのは都合の悪い事を忘れる生き物らしいのう。…もう20年も前になるか?お前が"穴倉"に落とされたのは』

穴倉…?

嶋野『あの地獄、忘れたんなら思い出して見るか…?のう、真島ぁ』

嶋野の一言を聞いてまじにぃは一瞬握る手を強くした

まじにぃを見ると顔がほんの少し強ばっているのがわかる

その穴倉っていうところで相当辛い思いをしたんだろうか

真島｢ヒヒ、楽しみにしときまs((｢おい嶋野。お前が飼い慣らせなかった犬は俺が引き取るわ。穴倉?入れても無駄だからな。｣｣

嶋野『その声。つきし((』

"ﾋﾟｯ"

思わず携帯引ったくって嶋野に言ってしまったぁぁ!!

貴方｢急にごめんな、電話引ったくって｣

時間が経つにつれて後悔という波が押し寄せるが顔には出さないようにしないと

真島｢親父に殺されんで?｣

貴方｢俺はそんなにヤワじゃないし、何より慕ってくれるヤツが圧倒的に多いから｣

でも嶋野なら殺りかねないな…はぁ

真島｢ヒヒ、でも月城ちゃんのお陰で吹っ切れたわ｣

余計なことをしたかも知れないが、まじにぃが言うなら良しとしよう

西田｢あ、あの…嶋野の親父と、いったい何を…?何か、滅茶苦茶ヤバい会話だったような…｣

わざと距離を置いていた西田にも聞こえるって相当嶋野の声大きいなぁ

真島｢大したことあらへん。なぁ月城チャン。ただの"親子喧嘩"や。ヒヒヒ!｣

((親子喧嘩で済ましていい話じゃないと思う))

西田｢えぇ!?嶋野の親父に喧嘩売ったってことっすかぁ!!??む、無茶苦茶だ…｣

よくまじにぃの下につけるよね西田って…ｯ!?

西田｢!｣

急に現れたバットを持ったヤツは西田の頭を狙って振り下ろしたが、西田の手を引くことでそれを防ぐことが出来た

懲りもしないで…