漆拾捌 ページ35
貴方side
貴方「さっき受け付けで差し入れ渡しといたから後で受け取れよ?」
大吾「何時も済まない」
貴方「まーいいってことよ。これくらいのことしか自分には出来ないからね」
破門にされて今まで慕っていた奴らは勿論母親にも信じて貰えずで…
同情なんて大吾は嫌いだと思うけどそれでも俺に出来ることがあればやってやりたいんだ
少年院に入ってる時は手紙を1通送っただけだったし
大吾「いや、それだけで十分だ。俺なんかに良くしてくれるやつはお前しか居ないからな。それよりそっちは最近どうなんだ?」
貴方「ん?ここ最近は色々あったよ。まじにぃが無茶苦茶な事言うから色んな事をしたんだ。警察官の格好をしたり、キャバ嬢したり…」
大吾「キャバ嬢!?…お前が?」
貴方「まじにぃと2人でね」
大吾「ハハッ!Aのキャバ嬢姿見てみてぇよ」
貴方「1年したら見れるさ。それより名前を呼ばれたのは久しぶりだよ」
正確にいうとキャバ嬢の源氏名として呼ばれてるけど
大吾は小さい時にお父様に東城会本部に連れられた時に出会ったから俺が女っていう秘密を知ってるんだよね
「あとは___」
"昨日まじにぃが怪我で入院した"
と言いかけた所で言葉を飲んだ
ここでこんな話をしても大吾になんのメリットもないし、俺自身まだ完全には吹っ切れてない
大吾「どうかしたか?」
貴方「いや、何にもない。とにかく忙しい日々を送ってるとでも言っとくよ。大吾はどうなの?」
大吾「俺は何時も変わり映えしねぇ日々に飽き飽きだ」
貴方「ちゃんと任されてる仕事はやれよ?」
大吾「あんなガキの小遣いみたいな金の為にやる気なんて((「俺にばっか頼り過ぎだよ、ばーか」」
貴方「まっ、こっから出ても俺にばっかり頼るんだろうなぁ!」
大吾「チッ…あと1年だ。娑婆で会った時は覚えとけよ」
貴方「怖いなぁーもうw」
その後もたわいのない会話に花を咲かせているとあっという間に時間が過ぎた
監視「面会は終了だ」
貴方「それじゃあ、待た来るよ」
大吾に手を振ると少し嫌そうな顔をしながらでも振り返してくれた
手続きを終わらして務所から出ると娑婆っていいなと思った
やっぱりあの高いフェンスに囲まれた所には居たくないよね
まじにぃの様子見たら帰ろう
そろそろ浅田がブチギレるかもしれん
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作者名:ぷりん | 作成日時:2021年1月3日 15時