漆拾肆 ページ31
貴方side
貴方「ん…あれ、いつの間にか寝てたや」
まじにぃは昨日から起きて居ないんだろう、寝返りをした形跡すら残って居ない
起きてて欲しかったけど、昨日泣いたからこんな顔どっちみち見せられたもんじゃない
しかもコンタクトを付けて寝たから凄くゴロゴロした感じが不愉快だ
下のコンビニに洗浄液とか売ってるかな
いや、その前にクリーニングか?
とにかく西田が来たら行こう
まじにぃの顔を見たらまた泣きそうになったけど頬を叩いて何とか持ちこたえる
昨日は沢山泣いた
極道社会に生きてるんだから怪我なんて日常茶飯事
今回は少し運が悪かっただけ。死んでないならそれでいい
いつかは起きる。狂犬がこんな所で、部下のミスで死ぬなんてマヌケな事はありえない
そう思うと心なしか少し気持ちが軽くなった気がする
"ガラガラ"
西田「叔父貴、おはようございます」
貴方「おう、思ったより早いじゃねぇか」
西田「親父を放っておくなんて出来ませんから」
貴方「まじにぃもいい子を持ってるなぁ」
西田「後は俺が見とくんで叔父貴は休んで下さい」
貴方「悪いな…そうだ」
いいこと考えた
西田「それ持ってどうするんすか?」
貴方「起きたら伝えてくれ。"早く起きねぇから物質だ"って。あと、ジャケットはクリーニングに出すから。そんじゃ」
まじにぃが早く起きないから悪いんだ
別に寂しいとかじゃないし
まじにぃが何時も身に付けているロングネックレスを自分の首に付けて病室を出た
まずはクリーニング屋だな
正直この柄のジャケットを出すのは少し抵抗があるが…
病院の斜め向かいにあるクリーニング屋の店員に渡すと案の定引きつった顔をされたが無事に出すことは出来た
明日出来上がるらしい
次はコンビニだな
洗浄液とコンタクトケース、あと目薬
3つとも揃ってて良かったぁー
「あっ、亜蝶兄ちゃんだ!」
「ほんとだ!」
コンビニから出てそうそう子供達に囲まれてしまった
先生「もう、走っちゃダメでしょう?…って月城さん!」
貴方「先生、久しぶりですね」
子供「会いに来てくれたの??」
そんな予定はなかったけど、いいか
子供に言われたら断れないよ
貴方「そうだよー。向こうで一緒に遊ぼうか」
子供達「わーい」
先生「お忙しいのにすみません」
貴方「いえ。好きでやっているので」
ついでにクリスマスに何が欲しいか聞こう
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作者名:ぷりん | 作成日時:2021年1月3日 15時