二十二人目 ページ24
リクside
あぁー、つまんねーの。いい女いねーかなー。
夜の道を歩きながら周りにちらつく女を見て回る。
カナにも手を出してみたいけど、あいつはどうせゲーム部の奴らに首ったけだろうし。
しっかし、いじめられてるやつ、誰だっけ?
あいつもあいつだよな。
俺から見てもなんの魅力も感じなかった。
あいつがいじめられんのはあいつが外見を少しも取り繕わねーからだよな。
そんなことを考えながら歩いていると、黒い影が足元に止まった。
?「こんばんは…」
お?逆ナンか?
そんなことを思い顔をあげると、目の前に黒く光る服から肩と胸をざっくり見せた服を着て、短いスカートから見える白く細い脚に黒いレースのタイツを這わせた女が立っていた。
しかし、よく顔を見て思い出す。
あいつだ、いじめてたやつ。
リク「なんの用だ」
A「お久しぶりです。と言っても、分かりませんよね。Aです」
Aの口から発せられる言葉一つ一つに色気が漂い、少しクラッとする。
A「ふふ…そんなに疑わなくても大丈夫ですよ…ちょっと、先輩と、遊んでみたいなって思って…」
そう言って俺の方にすっ…と一歩寄ってくる。
白い指に赤いマニキュアがはえるAの指が俺の首筋にかけられる。
A「私も、結構すごいんですよ…?」
リク「……そう」
A「少しでも、遊んでみませんか…?」
俺より背の低いAは上目遣いで言う。
上から見るため、嫌でも豊満な胸が目に入る。
A「先輩?もし、気に入ってくれたようなら、先輩の彼女、にしてくれませんか?まぁ、勿論、体だけの関係でもいいですけど、ね?」
腕を絡めて甘い声で誘惑するA。
妖艶さにボーッとしていたが、頭を軽く振って考える。
色気で俺を手玉に取ろうってか。
まぁ、カナにばれたら遊んで捨てたって言えばいいか。
リク「あぁ、いいぜ」
A「じゃあ、二人っきりになれる場所に…♪」
Aの腰を抱いて夜の道を再度歩き始める。
A「取り繕われた外見に_____騙される方が悪いんですよね…」
リク「何か言ったか?」
A「いえ、何も」
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