〈カイト〉多重人格の私達〈小説〉 (ページ18)

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十六人目ページ18

Aside

そんな日を挟んでも、今までの日常は一寸たりともぶれない。

朝、下駄箱の中の上履きがびしょびしょだったり。

休み時間にトイレに立った間に、筆箱がズタズタに裂かれていたり。

お昼、移動しようと歩くと、足を引っかけられて中身を全部ぶちまけちゃったり。

机に『消えろ』『カス』『キモい』などと書かれた紙が貼ってあったり。

それは、ゲーム部のみんな(先生も含む)のいないところで行われた。

あれから、ゲーム部にも行かなくなり、みんなに心配されても、アタシは『大丈夫』の一点張り。

そう言うしかないのだ。

でなければ、これはもっと悪化する。

前に顔を出した時だって、分かっていた。

いつの間にか学校にも行かなくなっていた。

そんな日が続く中、家のソファに寝っころがってアタシは思った。

(こんなんじゃ、私を守れない)

(このままじゃ、また私は壊れてしまう)

(ならどうするって？)

　

　

『一つしかないじゃない』

頭の中で複数の声が響く。

いつのまにか、意識は一つに固まっていた。

「さぁ、始めましょうか…♪」

　

　

　

ぺいんとside

隣の空白の席を見つめる。

ここ何週間か、学校にも来ていない。

ぺいんと「どうしたのかな…」

ガラガラッ

「おはようございます」

聞いたことのある、しかし、どこか違和感のある声に振り返る。

そこには、大人びた雰囲気のAちゃんがいた。

音の一つも立てずに歩いてボクの隣の席にストンと座る。

ぺいんと「A…ちゃん……？」

僕が声をかけると、Aちゃんはクルッとこっちを向いた。

A「おはよう、ぺいんと君」

ニッコリと微笑み、Aちゃんは言った。

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ここから先、Zakins、マイクラ日常が一定期間出てきません!!

二十五人目のお話から出てきます!!

二十五人目が上がった時に一気に読んでもらっても構いません!!

では、王道ストーリーをお楽しみください。