敵側へのスカウト ページ2
悪意に溢れた『声』の持ち主──死柄木弔と私は対面している｡
バーなのかお酒が並べられた棚の前のカウンターに寄り掛かるように椅子に腰掛けていた｡
私は椅子に座らせられ､革のベルトで拘束されているから身動きが取れない｡それ以上に『声』を制御するイヤフォンが無いから頭痛と戦う方が辛い｡
「読村A……木椰区のショッピングモール以来か｡感慨深いねェ､また会えるなんてな｡」
ちっとも感慨深いとは思っていないのは『声』で分かる｡
「……あなた達なんかの仲間にはなりませんよ｡」
「ハハッ!これも読心術で分かるのか…便利だな｡その便利さを買いたいんだよ｡」
立ち上がり私の前でしゃがみ､覆われた手首の隙間から覗く目が私を見詰める｡
「こっち側に入ってくれたら､すぐに解放してやるよ｡すぐに雄英にも復帰出来る……俺のスパイとしてな｡」
「……スパイになって生徒のフリして情報を手に入れろって言う事ですか｡お断りします!それに……友達や先生に恵まれていますので｡」
この”個性"は人を救ける為に使うんだ!悪用なんかしたくもない。それに皆や先生達……相澤さん”個性"と私自身を認めてくれている｡
認めてくれるからオールマイト先生と緑谷君の秘密を教えてくれた｡クラスの皆も私を友達として接してくれる｡相澤さんだって私を信じて一緒に暮らしてくれる｡
〈君も“個性”を使って男性の存在に気づいたんだろ？お手柄だ｡〉
【この】世界に来てから何度も糧にしてきた言葉──初めて”個性"を認め褒めてくれた｡
だから尚のこと──
「裏切る訳にはいきません｡」
死柄木を睨みつける｡
「おー怖い怖い｡」
オーバーリアクションでおどける死柄木｡
その言葉……言わないでよ!相澤さんが私をからかって私が怒った後におどけて言うのに……あなたなんかに言われたくない!
相澤さんに会いたい……気丈に振舞っていたつもりだけど急に怖く寂しくなった｡
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こいぬ(プロフ) - りゅう様初めまして｡作者のこいぬと申します｡夢主は相澤さんを筆頭に沢山の大人に可愛がられています｡この展開にしようと決めていたので､驚かれたという感想にヨッシャ!と喜んでおります笑｡2人の今後をどうぞ見守ってあげてください｡ (2020年3月11日 19時) (
レス) id: 0b685feaf0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅう - こいぬ様初めまして！以前よりこちらの小説を拝見致しております！教師陣に愛されまた相澤さんとの会話ではニヤニヤしております！また最新話は凄い展開になっていて読んでいて驚きでした！早く主人公が相澤さんと再開するのを願っています！ (2020年3月10日 23時) (レス) id: 18e42f338b (このIDを非表示/違反報告)
こいぬ(プロフ) - レヴィさん» レヴィさん、初めまして｡作者のこいぬと申します｡ご丁寧な助言ありがとうございます｡間に「i」を挟む方法は知りませんでした｡「.」も試してみます｡重ね重ねになりますが助言を下さりありがとうございました｡ (2020年1月23日 20時) (レス) id: 97068f7ff6 (このIDを非表示/違反報告)
レヴィ(プロフ) - 実際に私がやってみて出来たという訳ではありませんが、提案させて頂きました。もしかしたら｢.｣でも大丈夫かもしれないですが、如何せん自分で試したことがないので、参考までに使ってみてください。長文失礼しました。┏○ (2020年1月22日 21時) (レス) id: c5652ee59d (このIDを非表示/違反報告)
レヴィ(プロフ) - 初コメ失礼します。助言の事でお話させてください。助言と言いますか、ほかの作者様の作品を読んでいると規制の入る言葉に小文字の｢i｣を入れている方がいらっしゃいます｢ドキドキ｣なら｢ドキiドキ｣みたいな感じです。 (2020年1月22日 21時) (レス) id: c5652ee59d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こいぬ | 作成日時：2020年1月4日 0時
