全日制の姫 2 (ページ7)

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轟57 ページ7

村｢で。Aちゃんのどこ好きなの｣

『なんで教える必要あるんだよ』

そんな話をしている矢先だった

｢轟くん…！｣

『…A？』

Aの声が聞こえた気がした

村｢どした？｣

『いや今…Aの声がした』

声がしたのは路地の方だった

まさかここに…

『なぁ村山。あんたなら行くか、行かないか』

村｢それは轟ちゃん、お前が決めんだよ｣

『そうか…じゃあ、村山、警察に連絡頼む』

村｢任せとけ、轟ちゃん、気をつけなよ｣

無駄に感じる嫌な予感

走って路地に入った

するとそこでは包丁を持って、誰かの馬乗りになっている奴がいた

『何やってんだ！手ぇ離せ！！！！！』

｢っ！！！てめぇ…邪魔すんなよ！！！｣

包丁を持っていた手を掴み、思い切り引くと、

｢お前もろとも…！！｣

急に包丁の持ち手を変え、襲いかかってきた

同時に手も振りほどかれた

相手は包丁を振り回している

下手に抵抗できない

それに…力がすごい…

『おい落ち着け！』

そう言って倒れ込んでいる人を見た

『…A！！』

やっぱり。

さっきの声はAだったのな

瞬間

憎悪が頭の中で埋め尽くされた

『てめぇAに何してんだよ！』

｢時間ねぇんだよ…｣

『てめぇ…ｱｶﾞッ…』

瞬間叫びながらやつは腕に思い切り刺してきた

｢抵抗すんなよ！！！｣

『…これで何も武器使えねぇな』

腕に刺さってくれたおかげで、相手は武器を失った

そうしたらこっちのもんだ

しかし

『ﾊｧﾊｧ…なんで…』

数十分は殴り合いしてたはずだ。

刺されて上手く使えない右手を除いては普通に動かせる

しかし相手は何一つ息を切らしてない

｢ﾊﾊﾊ！鬼邪高のトップレベルもこんなもんなんだねぇ轟洋介くん！｣

『ﾁｯ…まだかよ』

｢まだまだまだまだまだまだ！！！｣

相当ラリってるようにしか見えない

ここは警察にとっとと突き出した方が早いかもしれない

『早くしろよ…！』

｢ねぇもう立てないの？立てないの？雑魚？ウケる、雑魚だね？｣

ゆっくりと近づいてきたそいつの目はおかしいくらいに暗かった

もうダメかと目を瞑った

村｢轟ちゃん！｣

村山が来た

｢あんたが村山…ぐぁ…！？｣

村｢警察すぐから待ってな轟ちゃん…え何その傷｣