全日制の姫 2 (ページ23)

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姫73 ページ23

目が覚めると轟くんは居なかった

『寝ちゃってた』

轟｢おはよう｣

『今、何時』

轟｢6時｣

『そっかー』

気持ちいい昼寝だった

体を起こして轟くんのところに行った

夜ご飯を準備してくれている轟くんの後ろから、抱きついてみた

轟｢どうした｣

何にも驚かない。何さその、余裕そうな感じ

『轟くんだけずるい』

轟｢…洋介｣

『…ん？』

轟｢洋介｣

うん、この人の名前は轟洋介だよ

『知ってるよ？』

轟｢は？…もういいわ｣

さっきより機嫌が悪そうになってしまった

…これはもしかして

『洋介くん』

轟｢っ…!?｣

『洋介くん』

とどろ…洋介くんの耳が赤くなってるのが分かった

轟｢…ありがとう｣

少し照れてるな？？

そんな洋介くんが可愛くて

『洋介くん、好きだよ』

と強く抱き締めてみた

すると急に洋介くんは振り返ってすごい速さで、左手で私の両手首を抑え後ろの冷蔵庫にドンってしてきた

壁ドンじゃなくて冷蔵庫ドンだ()

『よ、洋介くん？』

洋介くんは右手で私の頬に手を添えた

瞬間目の前が洋介くんの匂いでいっぱいになった。

『ﾝ…っ!』

え待って、キス、されてる？

洋介くんは、角度を変えながら何度も私にキスしてきた

『ﾝｩ…よ、洋介くん…っ///』

それでも洋介くんはやめてくれなかった

轟｢可愛いね、A｣

耳元でそう言われ

『ﾋｬｯ…!!』

反射的に変な声が出てしまった

轟｢…てことで、俺の勝ち

……あ焦げてる｣

満足したのか洋介くんは何事も無かったように再びキッチンを向いた

ぽかんとしていると、洋介くんは笑いながら

轟｢あーいうキスしたの初めて？｣

とイタズラすぎるくらいな言い方をしてきた

『う、うるさい！！キス自体が初めてだよ！！！』

轟｢ごちそーさま、Aのファーストキス…まぁ俺も初めてだったけど｣

そう言うと洋介くんは凄い機嫌が良さそうにまた前を向いた

…洋介くん経験豊富みたいなキスしといて初めてだったの？ねぇ？初めてだったの？