1･まさかのトリップ ページ2
･
私、杉村A。･･･だった者です。
なぜだったものだって？
それは私が事故ってしまったから。
しかも友達である吉崎工と一緒に。
もとは私が引かれそうになったのを彼が助けようとしてそのまま巻き込まれてしまったという…。
完璧に私のせいで彼は死んでしまった。
ああ、なにかが聞こえる。
うっすらと開くはずのない目を開けてみる。
･･･あれ？
あれれ？
光が見える。もしかして、天国!?
『あう、あうぅ!!!』
「奥さん、元気な女の子ですよ。
さあ、抱いてあげてください」
奥さん？誰？
すると誰かに抱き寄せられる、そんな感覚がした。
「私の可愛い可愛いA。
貴方が私に幸せを運んできてくれたわ。
本当にありがとう。生まれてきてくれて、ありがとう」
「全く、涙脆いな、
ふふ、お母さんはよく泣きますよ〜」
「あなた、そんなに顔を近づけたら怖がっちゃうわ」
意識がだんだんとはっきりしていく中、見えてくるのは男の人と女の人。
2人とも美形だなぁ。
私は赤ちゃんにでもなってしまったのだろうか。
名前はどうやら変わってはいないみたいだ。
『あう、あうぅ…!!!あう、あう!!!』
「あらあら、元気いっぱいね。あなたに似たのかしら」
「さあ、どうだろう。この子はどんな風に育っていくんだろうね。どんな個性を持っているんだろうか」
「どんな個性を持っていようと、この子は私達の子よ。きっと、強くなるわ」
ニコリと笑った女の人と男の人。
ああ、分かった。この二人、私の両親になる人だ。
個性って言ってたからこの世界は僕のヒーローアカデミアの世界かな。
新しい、私の人生を神様はくれたのだろうか。
そしたら彼もここにいるのだろうか。
巻き込んでしまった彼。
もう二度とそのようなことがないように。
私は、この世界で生きよう。
トリップというのだってなにがあるからこうなったのかもしれない。
まずは彼を探そう。
この世界にいることを願って、私は二人の新しい両親の腕に抱かれた。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yuumi0421 | 作成日時：2018年3月15日 20時
