痛みを考えて〜武術場〜 ページ6
放課後、静かな武術場を覗く。
来週の水曜日からはテストなので人は居ないはずなのだが、成績優秀者は特例で活動してもいいらしい。
そう伺い中を覗いてみるも、居たのは清水さんだけ。
探していた人物がいなかったことを残念に思いつつ、一人しかいないことに違和感を覚えた。
清水さんは一人息を切らせて汗を拭っていたけれど、視線に気付いたのか私の方を向いた。
「ハァ……あ、閃穏嵜さん。っん、とどうしたの？」
そう言って入口の方まで来てくれた。
『あ、えっと、大した用事じゃないので大丈夫です。
清水さんは練習ですか？』
「そうなんだよね。実は、来週の土曜からなんだ。試合の予選」
『えっテスト終わった翌日ですか！？』
「そうそう。だから、余計に休んでる暇ないなぁって」
『うわ、邪魔して済みません』
「ううん、気にしないで。ちょっと気分転換しなきゃって思ってたし。
……あ、そうだ。閃穏嵜さん、ちょっと時間貰えないかな？」
清水さんは汗を垂らしながら言う。
放課後になって、一時間程度だ。
……確かに、ちょっと清水さん休み挟んだほうが良さそうだ。
『ええ、時間なら空いてますので、大丈夫ですよ』
「良かった。ちょっと話し相手になってくれない？ 今日誰もいないからさ」
『お一人で、練習してたんですか』
「型稽古でも体力作りでも、いくらでもやることはあるよ。
まあ、立ち話もなんだから、上がって」
そう言って清水さんは私を武術場内に招く。
大人しく靴を脱ぎ、一礼してから上がらせてもらった。
『……そういえば、以前叶えたいことがあるって言ってましたね』
ぼんやりと思い返しながら言えば、「よく覚えてたね」と清水さんが驚いていた。
「一番になったら、なんでも叶えてくれるって家族が言ってくれたんだ」
ここ座って、と清水さんがパイプ椅子を出してくれた。
清水さんが別の椅子に座るのを確認して、私も座る。
清水さんは垂れる汗をタオルで拭いながら、口を開いた。
「
突然の話題に私は頷いた。
『日本国を代表する、占術の血族ですよね』
清水さんは首肯する。
「そう。固有魔法を引き継いできた一族。の、分家筋の子供が私」
名門の一族の分家。
へぇ、とは思うもののそれを話す意図がわからない。
まあ光が当たった時、髪が青色を帯びる意味がわかったけれど。
きっとそれを説明したいわけではないだろう。
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甘味香涼(プロフ) - 愛衣さん» 幕間読、ご了承いただき有難うございます。励みになります。今後も更新頑張りますので、良ければ読んでいってください。愛衣さんもコロナに気を付けてくださいね！ コメントありがとう御座いました！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 66ef20161f (このIDを非表示/違反報告)
愛衣(プロフ) - part 4の〜幕間〜見させてもらいました。パスワードの件了解致しました。作者さんは作者さんのペースでコロナに気をつけて更新頑張ってください！！ (2020年4月24日 0時) (レス) id: 67408eab69 (このIDを非表示/違反報告)
甘味香涼(プロフ) - 零咲さん» コメントありがとうございます！ 一週目から読んでいただけてるのですか…！ とても嬉しいです。今後も更新していきますので、これからもよろしくお願いします。零咲さんも体調にお気を付けてくださいませ。 (2020年4月21日 21時) (レス) id: 66ef20161f (このIDを非表示/違反報告)
零咲(プロフ) - 修正前から読んでいて、久しぶりに開いたらリメイクされていて一気に読んでしまいました！！1週目とはちょっと違うストーリーも面白い…！！体調に気を付けて更新がんばってください！楽しみにしています。 (2020年4月1日 11時) (レス) id: e968e40239 (このIDを非表示/違反報告)
朔咲(プロフ) - コメント失礼します。part５からのパスワードを教えていただけないでしょうか？よろしくお願いします！ (2020年4月1日 2時) (レス) id: 6cb6312e2e (このIDを非表示/違反報告)
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