【ハイキュー!!】魔術専門学校『悠々学園』 Part.４

属性大会〜第四種目：バトルロイヤル〜 ページ35

実際開始してすぐ二口くんに攻撃したので、他の人がどこにいるかは知らない。

「へー。うーん……じゃあ二つ選択肢をあげよう」

茂庭さんが蔦を周囲の壁に張り巡らせながら言う。

「一つ。このまま俺と戦う」

う、うーん。負ける気はないけど正直手間なので拒否したいんだよなぁ！

「もう一つは、あの鰹節頭の居場所を教える」

後者ですね。仲間を売るようだけどそれしかないね！

『探すんで見逃してください』

「二口は？」

「戦いたくねぇっす」

二口くんは茂庭さんとめっちゃ相性悪いから嫌だろうね……。

「こっちの方角140ｍ先に闇属性の気配があります」

と、二口くんが早速言う。私も併せて探査の魔術の発動範囲を広げた。

そっちにも確かにあるけど、別の方のが慣れた気配があるな……。

『こっちの110ｍ先にも闇属性の気配ありますよ！ 多分こっちです！』

「うーん、意見が割れたな。嘘つきどーっち」

『どっちも嘘じゃないですぅ！！』

びんっ、と手に持っている蔦が張られたのを見て首を振る。打ち首は嫌だ！

『二口くんのほうが多分赤葦京治の魔力です！ 嘘じゃないんです！！』

「せ、閃穏嵜……！」

まだ退場したくないので防護壁の厚みを増やしておく。これで何か起きても私は無事だ……！

「そ？ じゃあ仕方ないね。許そう！

　じゃあねー、また生き残ってたら相手したげる」

と、言って茂庭さんは手を振り。

張り巡らせた蔦を一纏めにした、植物のゴーレムで壁を破壊しながら去っていった。

いえーい生き残ってるぅ！

ちらと最初にブーメランで破壊した壁の先を確認する。

……あっ二口くん逃げやがった！！

探査の魔術を使っても周辺に土属性が見当たらない。

うぎぎぎぎ……唸っても戻ってくるわけもなく。

仕方ないと別の標的を探すため、探査の魔術の範囲を半径30ｍから100ｍに固定する。

魔力消費量は格段に上がるので見つけたら半径50ｍに下げるけどね。

探査、探査。……これ隠れるのが上手い人か、もしくは本当に周辺に居ないか。

マジで100ｍ圏内誰も見つからないんだけど。

多分理事長のお手製の会場だから、めっちゃ広い会場になっているはず。あの化け物だったら空間操作も楽勝だろうし。

……まだ魔力は余裕あるし、やるか。

探査の魔術の範囲を半径500ｍに拡大。

して、漸くいくつか反応が。

徹先輩の方に茂庭さんが向かっているし。

反対の赤葦京治の方は……うっわ混戦状態。

どうしたものかなぁ。

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