【ハイキュー!!】魔術専門学校『悠々学園』 Part.４

属性大会〜第一種目：リレー〜 ページ22

のんびり雑談しながら茶を啜っていると、第二走者が続々と帰ってきている。

ついでなので椅子を今いる全員分テレポートさせておいた。良ければ座ってね。

そんなこんなで、映し出されるホログラムは研磨くんを映している。

先の長い道を研磨くんは進んでいる。

……あのー、研磨くん歩いてるよー……？

西谷くんのほうを見れば「去年もそうだったぜ」と言われた。そうか。

「孤爪って移動教室とか何故か一番に着いてるんだよな」

『なんでだろうね？』

一回体験させてもらっているけれど、一切わからなかった。

あれはいったい何だったのだろう。テレポートじゃなかったんだよ……。

「あ、孤爪部屋着いたぞ」

へ。と視線をホログラムに戻せば確かに通路からは抜けて、小部屋の中にいる。

偶然見ていないときに移動したようだ。見損ねた……。

≪えー、目を離したすきに属性混合が第三走者の関門に到着していますね。何があったんでしょう≫

実況者が見逃してる……だと……？

誰も見ていないと発動できないのだろうか。

≪さて。第三走者には器用さを示してもらいます。

指定されたお題通りに第二走者から渡されたブレスレットを加工し、小部屋でずっと待機してくれていた入畑先生、穴原先生に合格を貰ってください≫

小部屋には長方形の机。そして、その奥で椅子に座って待っていた先生方。

リレー開始してからずっとそこで待っていたんですか。

≪属性混合に対するお題は『白鳥の湖』だよ≫

と、入畑先生の声が聞こえる。お題ってそういうものなんですか。

『白鳥の湖』……なんか聞き覚えがあるような。

そう思い記憶を漁っていると。

「有名なのはバレエだなー。女人の群れが動き回るやつ」

第二走者として走り終えた菅原さんが機械をいじりながら言った。

女人の群れとか言い表す人初めて見たわ。

「菅原さん、今何作ってるんです？」

吹上くんが興味を持ったのか話しかけている。

「今？ なんかこう、いけ好かないやつをぶちのめすことが出来そうなやつ」

「作ってるもんの説明ふわっとしてんのに、作ってるもんやけに物騒っすね」

若干の恨みを感じる声音で言った菅原さんに飄々と返した吹上くん。

強いな、いろんな意味で。

などと思っていると、リレー会場の中からは削るような加工音が聞こえてきた。


■□■□■

第三走者(魔力操作、加工技術)
火属性；追分
水属性；国見
土属性；澤村
木属性；芝山
金属性；黒尾
属性混合；孤爪

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