属性会〜資料室〜 ページ8
二年教室の隣には、小さな教室がある。
それでも以前通っていた教室よりも少し大きいくらいなのだけれど、それはさておき。
その教室は通常授業には使われてなく、授業に使われる資料が置かれている。
資料室と呼ばれるそこの主は、私の目の前にいる先生。
「俺が教師になって随分経ったが、特殊属性の生徒はお前が初だ」
机を挟んで向かい合う、つまりは二者面談。
透明先生か理事長が来るかと思えば、まさか鷲匠先生が来るとは。
今は
当然ながら他に特殊属性の人間がいないため、私はたった一人鷲匠先生に向き合っている。
鷲匠先生はただ腕を組み、私の目を見ている。
「特殊属性と呼ばれるのは何故か、わかるか」
『……火や水などの属性魔術で使う魔力を、利用しないからですか？』
「まあ、そうだ。だが足らんな。
属性が無い、無属性でもなく、特別属性とも呼ばれないのは何故か」
私はその答えを知っている。
「……通常、魔力は染まっている。火、水、土、木、金、光、闇、いずれかと混ざることで初めて『魔力』として存在する。
特殊属性の魔術を扱うには、その混ざりものを除去する」
『フィルターが体内にあるってことですよね』
「ああ。そこで濾過して混ざりものは老廃物としてやがて出てくる。
何らかの属性の人間は、この老廃物を体内で溶かして、無害なものに出来る」
『特殊属性は、その溶解機能が足りていないと』
「とは、考えられているな。だから特殊属性の人間は皆早死にだと世間は言う」
混じりけのない純粋な魔力だから、分解機能がない、か。
「『早死の代わりに特殊な能力を持つ』、だから特殊属性と付けられた。要は勝手な期待だわな」
はっ、と鼻で笑った鷲匠先生。しかし、途端真剣な顔をする。
「身勝手な期待を寄せられようと、『特殊』なだけだ。『特別』ではない。
他人の耳触りのいい言葉に動かされれば馬鹿を見る。
見極めろ、閃穏嵜。お前は馬鹿じゃない。
信頼、信用を履き違えてる奴に、お前はなるな」
色々と感じる思いを飲み込んで。
『精進します』
そう言って頭を下げた。
『そういえばなんですけど』
属性会も半分程度時間が余り、折角なので鷲匠先生に質問した。
『鷲匠先生は何属性なんですか？』
「俺は闇属性だな。いつもは馬鹿どもの顔見てるが、今年はお前の担当だ。清々する」
闇属性と言われ、ふと及川さんが頭をよぎった。
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雫雪(プロフ) - 甘味香涼さん» ？！？！お姉様にも推してくださったとは感激です....！そう言っていただけると書く甲斐があります！今までのは非公開にして新しいものを出しているので読んで頂ければ嬉しいです！！二週目楽しみにしてます！！ (2019年4月15日 20時) (
レス) id: eb9cd3a250 (このIDを非表示/違反報告)
甘味香涼(プロフ) - 雫雪さん» お久しぶりです！ 雫雪さんも書き直し中でしたか……読まねば……！ 姉にも雫雪さんの作品推しましたよー。本当好き…。今でも読んでいてくれてありがとうございます！ 二週目もどうぞよろしくお願いしますねー！ (2019年4月15日 20時) (レス) id: d3237a3b7d (このIDを非表示/違反報告)
雫雪(プロフ) - お久しぶりです...！(たぶん覚えられてない)最近私も魔法パロの方の書き直しを始めたので既視感からコメントさせていただきました！(失礼)いつも楽しく読ませていただいてます。無理せず頑張ってください...！ (2019年4月15日 20時) (レス) id: eb9cd3a250 (このIDを非表示/違反報告)
甘味香涼(プロフ) - キリホさん» キリホさんこんにちは！コメントありがとうございますー。印象変わったなぁと思いながら書いてます。如何でしょう。昔も今も愛されていて嬉しいです、ありがとうございます。今後も更新していきますので、よろしくお願いします。二週目特典ありますよ、是非御参加を！ (2019年3月4日 17時) (レス) id: d3237a3b7d (このIDを非表示/違反報告)
キリホ(プロフ) - 甘味香涼さん» こんにちは〜いつしかこの小説に出会って、以来度々読みに帰ってきている者です。修正に入られた時から、まだ創り直されていないPartを読み直して修正前の話をうっすら思いながら新しく創られたお話を読むのが好きです。だから両方好き(´∀｀*) (2019年3月4日 14時) (レス) id: 5e54777a72 (このIDを非表示/違反報告)
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