作戦会議 ページ14
-次の日-
偵察に出ていたジェハが帰ってきた。
「収穫は？」
「・・・船長。恐らく決行の日は明後日の夜だ」
「明後日・・・。根拠は？」
「売買する人間を集める店を見つけたんだ。そこは表向きには女性に割のいい仕事を提供している。だが実際は高く売れそうな女をどこかに搬送する場。人に頼んで、店の者に聞いた。ここで働きたいという若い美女がいるんだが、いつまで募集しているのかと。店の者は明後日の昼までと答えたそうだ」
なるほど・・・
「クムジは欲深い男だ。良い商品があるならギリギリまで待つだろう。船を動かすなら日が落ちた夜中・・・」
「しかし・・・どの船に女達が乗せられるか分からないね」
確かにそれが分からないと助けようがないし・・・
何か案はないかな・・・
僕が考えを巡らせていると、ヨナから提案があった。
「女の人達が乗った船の内側から花火のようなものを打ち上げれば女の人達を少しでも早く救出出来るかしら？」
確かにそれなら上手くいけば早く救出することは出来るけど問題は・・・
「それはそうだが、誰が打ち上げるんだい？」
「私が人身売買収容所に潜入して船から花火を打ち上げます」
な！？
「今回の目的はクムジを倒す以上に売買される女達を無事救う事でしょう？いち早く女達の乗る船を見つけて、安全な場所へ避難させる。その為に私が船に忍び込んで船の場所を知らせるから・・・」
ちょっ・・・
ヨナの提案に僕は声を上げた。
「ちょっと待って！ヨナ、それはいくらなんでも危険すぎる！」
確かにそれなら女達を早く逃してあげられるけど、潜入するヨナは危険すぎる。
皆も断固反対のようで、ヨナを説得している。
でもヨナの意志は凄く固いようで、強い目で、僕たちを見渡して、宣言した。
「私にも戦わせて下さい」
その姿を見て、一瞬、僕の頭に昔のヨナ達の姿が流れて、昔に比べて強くなったなって感じた。
昔はお洒落にしか興味がなくて、僕とハク、◯◯の後ばかりついてまわってたのに。
・・・あれ？
◯◯って誰だっけ？
ヨナと僕とハク、それにもう一人いた気がするんだけど・・・
思い出そうとすると、頭がズキズキする・・・。
んー・・・
・・・ダメだ。思い出せない。
そのうち、思い出せるかな・・・。
一瞬だったけど、僕達は仲が良さそうに笑い合ってたし、名前も思い出せない君を早く思い出したいな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悠(プロフ) - ハデスさん» ありがとうございます。更新頑張ります！ (8月8日 15時) (
レス) id: b29e761d0c (このIDを非表示/違反報告)
ハデス - 応援してます！！ハクと男主が大好きです！！！！！ (8月4日 16時) (レス) id: b5ef1167b7 (このIDを非表示/違反報告)
rurinigana(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2022年1月10日 22時) (レス) @page12 id: 29637ba3af (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - 更新待ってます (2021年2月21日 23時) (レス) id: aef0ed3227 (このIDを非表示/違反報告)
あわてんぼうめがね(プロフ) - とても面白かったです！暁のヨナに最近ハマって、漫画を読むだけじゃ興奮が抑えられずに彷徨ってたところ、この作品に出会えました！会えてよかったです！次回も楽しみにしています。 (2020年7月16日 20時) (レス) id: adc0c37a15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠 | 作成日時：2018年12月12日 9時
