近くて遠い距離

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風磨母「全然変わらないでしょ？笑


昔からAと撮った写真ばっかり貼ってさ。笑」





見てこれ！なんて笑う視線の先には、





何枚もの写真が貼ってあるコルクボード。







風磨母「まぁ、ゆっくりしててよ。」






そう言ってニヤッと笑って出て行った風磨ママ。







不思議に思いながらも





コルクボードに視線を戻すと、





数枚の写真に目に止まった。






私「何で、、、」






その写真を見て、





思わず目頭が熱くなる。







いつだか風磨が私の部屋で見てたあの写真。







その他にも





“あの日”2人で撮ったものが数枚。







泣いてる私の頭を撫でるものや





涙を堪えて笑うもの。







そして“あの日”、





風磨の部屋でふざけて撮ったもの。







あれ以来、





ここに来ることはなかった。








あの時は、






当たり前だけど、






こんな写真はなかった。








自然と溢れ出した涙は、






ゆっくりと頬に跡を残す。









気付けばそれは、






ゆっくり伸びてきた温かい手によって、






優しく拭われていた。









私「ふぅ、、ま、、、ッ」







その手をぎゅっと握ると、





同じように握り返してくれる。








風磨「鈍いんだよ、、、お前は。」








振り向いた先には、






呆れたように





優しく微笑む風磨。









風磨「ガキの頃から一緒にいて、気付かないわけ？」







そんな風磨の言葉に、





今になってやっとわかった。









風磨「俺は、、ずっと、お前だけ見てた。




ガキの頃から、お前以外興味なかった。









それは今でも変わんねぇよ。」







震える手は、






私だけじゃない。









風磨「ずっと、好きだった。」








そう真っ直ぐ放たれた言葉は、






深く





深く






私の心の底に響いた。

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