近くて遠い距離

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1人になった帰り道、





考えても考えても、





覚悟は決まらない。








どこからか子供達の声が聞こえて来て、





その場でふと足を止めた。







私「あ、、、」







声の方を見ると、





小さい頃風磨とよく遊んでた公園。







気付いた時には、





そこに足を踏み入れていた。









何人かの子達が走り回ってる中、





ふと目に止まったのは、





小学生になるかならないか位の





男の子と女の子。








2人で何か言い合いをしてると思ったら、






急に泣き出した女の子。









それを見ながら焦る私とは正反対に、






ちょっとダルそうな表情の男の子は






女の子の頭を優しく撫でた。









そんな光景を見て






思い出したのは






幼い頃の私と風磨。









泣き虫だった私を






いつも隣で慰めてくれたのは








どんな時でも風磨だった。








喧嘩した時も、






怒られた時も、






卒業式の時も、








そして文化祭の時も。









隣で温かく包んでくれたのは







今も昔も







風磨だった。









“あの日”だけに囚われて、






風磨と向き合うことから逃げてた私。








本当はずっとずっと好きだったくせに、







気付くのが遅かったフリをした私。









そんな私にいつも向き合ってくれたのは、








風磨だった。









さっきまで悩んでた事が不思議なくらい、






何か吹っ切れてスッキリした気持ち。









その勢いが収まらないうちに、







足早に公園を後にした。

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