近くて遠い距離

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梅雨も明けて晴天。




どころか暑くて息ができないくらいの快晴。





「やっば。めっちゃ暑い。」


「焼けちゃうよ〜」


「溶けそうだよな」





集合場所の河原には




そんな声が飛び交った。






健人「全員揃ったー？」





夏休み初日の今日。









健人「じゃあこの前決めたグループごとに買い出し！

11時までに戻ってきてね！」






「「「はーい！！」」」






そんな健人くんの声と同時に、





みんなグループごとに集まった。







健人「よし、じゃあ行こっか。」





結衣葉「あれ？菊池くんは？」





この前決めたグループは





私と結衣葉と健人くん、





そして風磨の4人。







でも集合から風磨の姿は見当たらず、





もしかしたら私と同じグループだから来ないのかな？






なんて考えてた。







健人「あいつはただの寝坊。笑」





そう言って笑った健人くんの言葉に、





思わずホッとした。






結衣葉「寝坊って。笑」





健人「風磨らしいよな。笑



じゃあ先行こっか。たぶん買い出し中に来ると思うし。」





結衣葉「だね！」







3人で日影を探しながら歩くけど、





吹いてくる風は生ぬるい。









でもそんな夏の匂いは






やっぱりどこか懐かしくて






心も暖かくなる気がした。







文化祭以来また風磨と話すことはなくなったけど、





今日は話せるかな？






なんて小学生みたいな恋愛。









それでも今は






少しずつ






少しずつ






歩み寄れればいい。

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