25 ページ25
結衣葉「まだ交代まで時間あるし、屋上で食べよっ。」
私「あ、そうだね。」
そんな会話を聞いていた風磨が、
横目でチラッと私を見た。
風磨「教室にいろ。」
私・結衣葉「え？」
予想外の風磨の言葉に、
ただ驚くことしかできない私達。
風磨「お前さ、わざわざそんな格好でフラつかなくても、教室の奥で食えばよくね？」
こんな風に誰かの前で風磨と話すのは、
高校に入って初めてだった。
視線は真っ直ぐ私を捉えていて、
その光景に驚きを隠せない結衣葉。
私「ん、そうする。」
きっと風磨は
さっきのことを心配してくれたのかもしれない。
本心はどうかわからないけど、
そう思ってもいいのかな？
結衣葉「Aさ、菊池くんと何かあった？」
結局教室の奥のテーブルで
ご飯を食べる私達。
私「ん？何で？」
結衣葉に何て説明すればいいのかわからず、
思わずとぼけた返事を返した。
結衣葉「いや、何となくだけどさ。
今まで菊池くんと話してるのとか見たことなかったし。」
私「・・・」
賑わう教室の端で、
さっきの出来事を思い出した。
結衣葉に何て話せばいいのか
考えてもわからない。
あの時のことを説明するのは簡単でも、
気持ちが追いつかない。
軽蔑されたくない。
こんな弱い私を知ったら、
結衣葉はどう思う？
そんなズルい考えが
頭の中を駆け巡った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1457人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆ - 19【お昼から交換の私達】→お昼から交代、 46【数枚の写真に目に止まった】→数枚の写真が だと思います。 (2019年6月1日 16時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
中島 風磨 - すごくハラハラして面白かったです。 (2016年2月9日 23時) (レス) id: df38a41864 (このIDを非表示/違反報告)
けんしょり - 感動のラスト(泣)ホント何度泣きかけたか(笑)すごく上手ですね(＾＾)このコメント後すぐに続編を読みます。 (2014年12月23日 21時) (レス) id: bd4006e8ef (このIDを非表示/違反報告)
りーぽん(プロフ) - コルクボードの前で風磨が涙を拭ってくれるところでなんか感動しました。ありがとうございました！笑 (2014年11月3日 9時) (レス) id: 9f2e90c61f (このIDを非表示/違反報告)
M - お久しぶりです!とってもキュンキュンしました!新作も楽しみにしてます。 (2014年10月24日 21時) (レス) id: b6cceba8fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裕風貴
| 作成日時：2014年6月11日 15時
