近くて遠い距離

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2年間、




全く話すこともなければ、




目を合わせることもなかった。






2年ぶりに話せたと思ったら、





また“ごめん”と嘆いた風磨。








教室に一人残された私は、





また涙が溢れてきた。







嬉しい涙でもなければ、





寂しい涙でもない。







ただ、





虚しいだけ。







心に大きな穴があって、





それは幼馴染じゃないと埋められない。






風磨じゃないと、





埋められないよ。








ずっと15年間一緒にいて、





当たり前だった存在。







いつまでも一緒だと思ってた。







2年前のあの時から、





心に空いたままの大きな穴。







この2年間、





告白されても





誰とも付き合えなかった。






付き合おうと思わなかった。







風磨以外の人じゃ





意味ない。








やっとわかった。









やっと気付けた。









私、






ずっと






ずっと






風磨が好きだったんだ。








今でも、







風磨が好きなんだ。









そんな自分の気持ちに気付いて、






誰もいない教室から






動けなかった。









そっと風磨の机に触れて、







小さく







“ごめんね”







そう嘆いてた。

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