ラブソング (ページ26)

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初めてページ26

3月下旬卒業式

高校生活最後の日。ある場所では泣きながら別れを惜しんだり、ある場所ではアルバムに想いを書きあったり。

またある場所では、制服のボタンを貰ってる子、体育館の裏に呼び出しされる子もいる。

福岡から上京して今年の1月にデビューが決まった後も会社から勉学を優先的にと言う方針のお陰で、無事5人でこの日を迎えれた事が何よりも嬉しい。

そんな浮かれた気分で卒業式後の校庭に集まって5人で話していると、芸能人も沢山通ってるこの学校でもモテモテな慎くんが次から次へと呼び出しをくらっている。

もちろん可愛い子たちにね。

『まこ、最後なんだしそろそろ行ってあげたら？好きじゃんフワフワした子』

「行ってその子にごめんなさいって言って悲しい思いさせるなら行かない方がマシでしょ？」

『もー。ぜんっぜん女心分かってないんやから。じゃあ横にいるとみんなの目線が怖いからちょっと離れてるね？』

同じグループで活動してる事を知られているからこその周りからの痛い視線に耐えきれなくなり、まこに背を向け昂秀くんと龍ちゃんの間に並んだ。

「ねえ、みんなで写真撮ろうよ」

クラスの委員長がみんなに声をかけてくれ記念撮影会が始まった。

「ちっこいからどこ居るか分かんなかったじゃん。」

『もお、いじめないでっ』

いつの間にか隣が龍ちゃんからまこに変わり、頭にはまこの手が乗っていた。手を掴もうとすると「ふふ笑笑」と悪い顔をして腕を上げ掴めないようにしてる彼。

なんだこの小悪魔男子は。

「ねえ、2人でなにしてんの。」

ワイワイしてる2人をみてツッこんできた昂秀くんに、いつもの事だよね〜て納得(？)してニコニコしてるたっくんと龍ちゃん。

そんな中、いつもは芸能活動してる子だけが使う裏出入口の方からザワザワした声が聞こえてきた。