Zynchro所属、女の方の柿原。

好き、好き、あなたが好き。 ページ24

「まさか…柿原も俺の事好きでいてくれたの？」





『…何年片想いしたんだろう、ってくらい好きでした。多分、柿原さんと出会う前から、画面越しの柿原さんに惹かれていたんです。』





どれだけこのときを待っていたか。

声優になる前の、ただのファンの時の私は知る由もないだろう。





「…そっか、待たせちゃって、ごめんな。…そうだ、柿原からも言ってよ、俺に対する気持ち。まだ聞いてないや。」







『えぇ、言うんですか…？』

「そりゃあ、俺だけ言うのもね。ほら。」


そういう柿原さんはにっこにこだ。







『…………柿原さんのことが、大好きです…。』





「っ〜〜案外やばいな、これ…」
柿原さんは赤面していた。
こっちの方が恥ずかしいんですけど。







．



．






「……とりあえず、家、帰ろうか。」




そう言うと、柿原さんは再び車を走らせる。




『そうですね。…今日こそは、私の家来ます？』

「ん？もちろん行くよ。なんで？」





『だって、ここ一週間来てくれなかったから…ずっと、寂しかったんです。』

「あー、それは本当にごめん。その、例の記事のことで仕事終わった後色々な所に走り回ってたから、帰るの遅くなったんだ。ごめんな。」




帰ったら沢山構ってあげるから。なんで柿原さんが言うので私はちょっと恥ずかしくなった。









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