とらびす紅一点ものがたり[K.Mi]

心に秘めた想い side.Umi ページ31

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うちのメンバーの宮近海斗と宮原Aは両想いである、と知ったのはいつだったか。
あの時はとてつもなくショックを受けた記憶がある。



海斗より先にAのことを受け入れて、好きになったはずなのにどうしてこんなことになってしまったのだろうか。
もし、あの時俺が傍にいればAの好きになる相手は俺だったんじゃないか、なんて今考えたって無駄なのに。
Aの好きになった相手は海斗だった。
同じ名前で、同じ年の差で、俺の何が違うのか……







ずっと、Aのことが好きで。

告白が成功してもグループのためにならないと、そばで見守る愛を貫いてきた4年間。


最近の2人の様子を見ていて、
…今の俺には、いつか過去形にして、この想いを伝える機会があれば充分だと思った。




さよなら、俺の恋。
…大好きな、年下のキミ。



















うみ「Aさ、」

「ん？」

うみ「いま、海斗といて、幸せ？」

「…うん、幸せ。海斗はね、私にとって最初で最後の恋なんだ」

うみ「……そっか。幸せにしてもらえよ、」

「うん…うみくん、急にどうしたの？」

うみ「んーん、なんでもない。ほら、向こうに海斗いるから、行っといで」

「あ！本当だ！…じゃあ向こう行ってくるからなんかあったら呼んでね、うみくん」

うみ「ん。行っといで………みや、」




嬉しそうに、海斗の方へ行くみやを見送った。









しず「…うみ、呼び方変えるの？」

うみ「…変えるよ。俺は、もう、あいつのメンバーとしてしか隣にいれないから」

しず「そっかぁ。じゃあ、今日はおれと飲みに行こうよ」

うみ「……慰めてくれんの？」

しず「まぁ、それくらいはさせてよ」







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じつはうみくん、ずっとみやのことが大好きでした。

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