初恋の終幕 03 ページ19
「……そうでも、ないよ」
頭浮かんだのは優吾の事で、それ以上に田中君の事だった。
「失恋からは、もう立ち直ったし」
なんて私が切り出したから田中君は驚いた顔で私の方を見た。
「そっか。そりゃ良かった」
複雑そうに田中君が笑う。困らせるような事を言った自覚はあったし、なんだか田中君を試すような事をした自分が恥ずかしくなって、私は話題を変えた。
「試験はどうだった？」
「あ、それ聞いちゃう？」
「一応、少しだったけど今回も一緒に勉強したし気になって」
「多分赤点は大丈夫。けど中間に比べたら全然出来なかった」
Aちゃんの偉大さを痛感したよ。って優しく笑いながら田中君が続けるから私の体温が上がった。
「お世辞言っても何もでないよ」
「お世辞じゃないって。……慎太郎も言ってたし、Aちゃんに教えて貰ったから今回中間より出来たって」
慎太郎には、学校でだけどテスト前に放課後少し解らない所を訊かれて答えたりしていた。全然、他にみんなもいて二人っきりとかじゃなかったけど。ちょうど田中君と気不味かった時期だ。
「慎太郎は中間の時にギリギリすぎたから、少し頑張ればあれよりは良くなるよ」
何故か自慢に慎太郎に見せられた赤点スレスレ答案用紙を思い出して私はくすくすと笑った。
「そういえば今日慎太郎と来てたよね」
そう尋ねる田中君の声のトーンが少し変わったような気がするのは気の所為だろうか。
「あ、うん。たまたま登校中に一緒になって」
「ふーん」
そうこう話している内に二階についた。化学準備室の角まできて、以前は此処で別々になっていたけど、今日は田中君が先にいく事はなくかといって私からもどう切り出せばいいか解らず結局そのまま二人で教室まで戻っていった。
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夕色(プロフ) - つばささん» つばささん！ありがとうございますっ。なんとか完結出来ました。でも今だいぶ空気が抜けた風船みたいな状態なので、すぐに次の話を書ける方すごいなーという気持ちでいっぱいです(^_^;)。 (2022年1月24日 19時) (
レス) id: 109b0e65b2 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ - ID違うけどつばさです！完結おめでとうございます！キュンとしたり切なかったり…本当に素敵なお話でした(^^)終わりは寂しいですがお疲れ様でした✨ (2022年1月24日 16時) (レス) id: d22c4c2f70 (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます！月曜固定更新にしたのは、自分的に楽だったからですが読んでくれてる方にも楽しみにして頂いたみたいで嬉しいです。二人とも良い子なのできっと良い人に巡り会えるはず！自己満足な裏設定もお読み頂きありがとうございました😊。 (2022年1月24日 14時) (レス) id: 109b0e65b2 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - はじめてコメントします。このお話を見つけてから、毎週月曜日が楽しみでした。ようやく二人が結ばれてほっとしましたか、失恋した2人も近い未来、大切な誰かと出会えますように。皆優しくて、読んでいて心地いいお話でした。裏設定、面白かったです(*´∀`)♪ (2022年1月24日 10時) (レス) id: 9bdd0af86e (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ubisiさん» コメありがとうございます！なんとか無事に走り切ることが出来ました。青春ど真ん中の話が書きたかったのでそれを感じて貰えたみたいで良かったです。 (2022年1月24日 10時) (レス) id: 109b0e65b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕色 | 作成日時：2021年11月22日 8時
