6話 恋バナ2 ページ6
セトside
「好きな人」
そんなの恥ずかしくて、言えなかった。
でも、本当は…いる。それも、すぐ近くに。
修哉とAの会話を聞きながら、俺は少し足を早めていた。
修哉の好きな人は、分かる。簡単だ。修哉はいつも女の子に囲まれている感じだけど、Aといるときは、他の女の子とは態度が違う。
Aも、多分修哉が…
本人は気がついていないかもしれないけれど。
…「好き」なんて言えるわけないっすよ。だって、向こうが両思いなんすから。
Aside
「キドー。ここ、分かんなーい。」
数学。一番苦手な教科。
「ちょっと待ってくれよ。今はマリーの世話で忙しいんだ。」
キドはそう言うと、頭のてっぺんに？マークを浮かべたマリーに向かって、一生懸命に説明を始めた。
「どこが分からないんすか？」
そう言ってくれる幸助は、すごく優しい。
「えーっとねー。この、問3の2番と17番。」
「これっすか？…これは、ここをこうして…」
「…？ごめん、ちょっと難しい。」
幸助は教えるとき、絶対に急かしたりしない。ゆっくり、ゆっくり、こっちのペースに合わせて、分かるまで教えてくれる。
「んー。なんて言えばいいっすかねー。」
…どうしたらうまく伝わるか悩んでいる姿を、「かわいい」なんて思ってしまう私だった。
放課後。私は美術部、幸助は帰ってバイト、マリーは手芸部、キドは料理部、そして修哉は何故か私の後に着いてきている。
「ねえ、何で修哉がいるの？」
「えー。だから言ったじゃん。美術の補習だってー。終わらないと成績下がるんだよー？」
「でも何で今日なの？明日にしてくれたら美術部なかったのに！」
「別にいいでしょー！」
何だし。ちっちゃい子どもみたい。
「もう！分かったから、くっついて歩かないで！変な誤解を招きかねないから！」
「しょうがないなー。」
修哉は渋々といった様子で、後ろにさがった。
「もっと後ろ！」
私はそう言ってドアに手をかけた。
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はむかつ(プロフ) - 小遥さん» うわああ！コメントありがとうございます！すみません！気がつきませんでした！今ちょっと期末テスト前であれなのですが、テストが終わったらバリバリ書かせて頂きます！ (2016年2月9日 18時) (
レス) id: 878a3a8115 (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - 面白いです！続き気になるので頑張って下さい！！ (2016年1月23日 23時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむかつ | 作成日時：2016年1月7日 19時
