27話 エピローグ ページ27
すっかり秋も中頃。色とりどりの木の葉の絨毯の中を、私はいつもの場所へと走っていた。
「ごめーん、待ったー？」
大きく手を振れば、二人が振り向く。
「もー、Aはいい加減寝坊やめたら？」
「好きでやってる訳じゃないもん！昨日は修哉こそ寝坊して来たくせに」
「昨日だけだよ！」
「まあまあ、二人とも落ち着くっす。周りに迷惑っすよ」
後ろを振り向くと、半開きになったシャッターの中から、小さく光が漏れている。
「ここ、ケーキ屋さんになるんだっけ？オープンしたら行きたいなー」
「Aはやめとけば？ケーキとか食べ過ぎて太りそう。あははっ」
「なっ！言っとくけど、ケーキで太ったこと無いからね！？」
「ほんとにー？」
「ほんと！！」
「ケーキ、いいんじゃないっすか？俺は好きっすよー」
「あ、幸助ナイスー！…やっぱり私幸助と付き合っとけば良かったかなー」
ニコニコと笑いながら幸助の腕に自分の腕を滑りこませると、修哉が追いかけて来た。
「幸助、僕の彼女取らないでよね！？」
「えー、どうっすかねぇー」
「なにその微妙な反応」
「じゃあ分かった。幸助！私、修哉に飽きたら幸助のとこ行くからー！」
「え、ちょ。飽きないでよー！」
…また夏が巡って、やがて訪れる卒業の日まで、こうやって笑いあえたら。
ーーーきっと、「最高の思い出だった」と言えるだろう。
だから、それまで………
私は隣を歩く「彼氏」の顔を見つめた。
End
終わり
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はむかつ(プロフ) - 小遥さん» うわああ！コメントありがとうございます！すみません！気がつきませんでした！今ちょっと期末テスト前であれなのですが、テストが終わったらバリバリ書かせて頂きます！ (2016年2月9日 18時) (
レス) id: 878a3a8115 (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - 面白いです！続き気になるので頑張って下さい！！ (2016年1月23日 23時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむかつ | 作成日時：2016年1月7日 19時
