25話 諍い ページ25
場所は再びベッドの上。布団を頭から被った私は、携帯の画面を見てため息をついた。
画面には「新規メール」の文字。宛先には、これまで何度見たか知れない漢字が二文字。
「やっぱり、直接謝らなきゃだめだよね…」
同じ「謝る」でも、直接言われるのとメールとじゃあ伝わるものが違う。
まあ、あの修哉だから平気だとは思うけど、こういうのはきちんと言った方がいいはずだ。
「月曜日にちゃんと言おう。」
「A、Aってば！」
不意に声を掛けられ、目を開ける。そこには鞄を持ち、私の目の前に佇むマリーの姿があった。
今は何時だっけ？
最後の授業が終わった後からずっと眠っていたような気がするから…
「A、みんな帰っちゃったよ？」
「え！？嘘！！今何時？」
「！？…よ、4時だけど…」
「うわぁ…マリー、ありがと！バイバイ！！」
急いで荷物をまとめると、慌てて教室を飛び出す。
今日は月曜日。多分この時間なら、修哉はあそこにいるだろう。
昇降口とは反対の方向へと足を進める。
「雲居さん」
渡り廊下へ出た時、不意に後ろから呼び止められた。嫌な予感しかしない。
思った通り、そこには例の「鹿野ファン」の女子がいた。
「…何ですか？」
そのまま通り過ぎることも出来たけど、後で面倒なことになりそうなので、仕方なく振り向く。
「この前はいきなりごめんね。…で、改めて聞きたいことがあるんだけど、いい？」
口調こそ柔らかいものの、私を見つめる目は冷たい光を放っていた。
「…いいけど、急いでるから早くしてもらえると助かる」
「うん。…じゃあ今回も単刀直入に聞くけど。…あのさ、私、見ちゃったんだよね…」
「何を？」
「…雲居さん、瀬戸さんに告白してたでしょ。二股かけるとか、最低だよね」
「！！…違う！確かに幸助に告白はしたけど、私と修哉のことに関しては、みんなが勝手に勘違いしただけでしょ！？」
「でも実際、好きなことに変わりはないんでしょう？確か鹿野くん、今日は図書委員の当番だよね。」
「なっ…」
図星を指され、言葉に詰まる。このままでは、完全に彼女のペースに持ち込まれてしまいそうだ。何か言わないと…
「…えーっと、お取込み中のところ失礼なんだけど、ここ、一般の生徒も通るんだよねー」
突然の声に振り向くと、そこには今の論争の中心人物がいた。
「修哉…」
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はむかつ(プロフ) - 小遥さん» うわああ！コメントありがとうございます！すみません！気がつきませんでした！今ちょっと期末テスト前であれなのですが、テストが終わったらバリバリ書かせて頂きます！ (2016年2月9日 18時) (
レス) id: 878a3a8115 (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - 面白いです！続き気になるので頑張って下さい！！ (2016年1月23日 23時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむかつ | 作成日時：2016年1月7日 19時
