23話 違和感 ページ23
セトside
「幸助のことが、好き…です」
突然の告白。思ってもみなかった相手からだったから、余計に驚いた。
Aのことは前から好きだった。
だけど修哉とAが両想いなのを知っていて、だから自分の想いはずっと隠していた。
そうして長らく片想いをしていたら、Aの方から告白してきた。
もちろん嬉しさを感じないわけではなかったけれど、それ以上に違和感の方が強かった。
「…それで、良いんすか？」
Aが微妙な表情になる。
そりゃそうだ。普通、告白された後にこんな返事はしないだろう。
「…Aが本当に好きなのは、俺じゃないと思うっすよ。」
両想いなんだから、素直に受け止めれば良いだけじゃないか。そんな考えが頭に浮かんだ。…でも、何か違う。
「Aは自分では気が付いてないかもしれないっすけど、俺には分かるっす。あれだけいつも一緒にいて、気が付かないわけないっすよ。…好きな人の好きな人くらい、すぐに分かるっす。」
もう後戻りは出来ない。どうせなら、一息に言ってしまおう。
「Aが本当に好きな人は…
Aside
「Aが本当に好きな人は…
…修哉っすよね？」
私が、修哉を…好き…？
言葉の意味が理解できず、何の感情も湧いてこない。
「…ごめん。俺が言うことじゃないと思うけど、少なくとも俺にはそう見えたっす」
私は脳の思考回路がショートして、立ちすくんでしまっていた。
「A…」
幸助は近づいて来ると、鞄を地面に落とし、私をそっと抱きしめた。
「ごめん…Aの気持ちは嬉しいっすよ。本当は俺だって、Aのこと、好きって言いたいっすけど……でも、それじゃ駄目っす」
「幸…助…」
「それに、仮に俺のことが本当に好きなんだとしても、順番が違うっすよ。…Aと修哉、まだ喧嘩したままっすよね？せめて仲直りしてから来てくれないと困るっす」
幸助のその言葉で、我に返った。
あれからもう一ヶ月以上経つのに、私たちはまだ仲直り出来ていない。
この間まであった怒りの感情はもうとっくに消え去っていて、修哉に謝ろうとしたこともあったけど、結局きっかけが掴めずにそのままになっていた。
幸助の背中に手を回し、胸に顔をうずめる。
目に涙が溢れていく。
「どうすれば良いのか、分かんないよ…」
幸助は、私の頭をそっと撫でてくれた。
ーーーーー
セト…どうしてそんなにかっこいいんだ…
バタッ(キュン死)
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はむかつ(プロフ) - 小遥さん» うわああ！コメントありがとうございます！すみません！気がつきませんでした！今ちょっと期末テスト前であれなのですが、テストが終わったらバリバリ書かせて頂きます！ (2016年2月9日 18時) (
レス) id: 878a3a8115 (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - 面白いです！続き気になるので頑張って下さい！！ (2016年1月23日 23時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむかつ | 作成日時：2016年1月7日 19時
