19話 校庭で ページ19
暦の上ではもう秋。少しだけ涼しい風が吹き抜ける校庭で、私はベンチに座っていた。校庭には、ジャージ姿で走り回る沢山の生徒がいる。
あと2週間もすれば体育祭。そして今日は予行練習だ。みんな熱が入っている。
まあ、私は「出なくても良い競技には出ない」という主義のため、どちらかと言うと応援席側になるのだけど。
「あ、Aー！ここ、座るね？」
そう言って私の隣に腰を下ろしたのは、モコモコの髪をポニーテールにまとめたマリー。
「マリー、次って何だっけ？」
「次？…えーっと、女子の騎馬戦だよ」
見れば、確かにグラウンドの隅で何やら準備をしている女子たちがいた。
「騎馬戦…ってことはキドが出るのかな？」
ここからだと、遠すぎて誰がいるのかまではわからない。
「多分そう。Aは騎馬戦出ないんだ？」
「うん。まあね。マリーは？」
「私、運動苦手だから、見てる方が好きかな」
「確かに。私もそんな感じ」
私は手に持ったタオルで汗を拭いた。もう9月なのに、相変わらず暑い。まだしばらくは衣替えとかいう気分じゃないなぁ。
なんて考えていると、
「A、マリー、そんな所で何してるんすか？」
「あ、幸助。休憩だよー」
「休憩って…Aもマリーも短距離走しか出てないじゃないっすか」
「そ、そうだけど…」
「もうすぐ学級対抗リレーっすよ？」
幸助はそう言うと、鉢巻きをひらひらさせた。
「あ。セト、学級対抗リレー出るの？」
「確かアンカーだよね？」
「まあ、そうっすね」
「セト、すごいね！」
マリーが目をキラキラさせる。
「いや、別に…えっと、そろそろ行くっすね」
「うん。…あ、セト！学級対抗リレーって、あと誰が出るの？」
「キドが出るっすよ」
キド、足速いもんねー。やっぱりすご…
「カノも出るんだっけ？」
「うん、まあ。出るっすけど…」
幸助がぎこちなく答える。私の感情が表情に出ていたのだろう。
あの喧嘩から3週間経つけれど、私はまだ修哉と仲直りをしていなかった。と言うよりも、もう仲直りなどしたくなかった。
「私、応援席に戻るね」
強張った表情のまま、精一杯にっこりと微笑むと、私は急いで応援席へ向かった。
ーーーーー
全然更新出来てなくてごめんなさい！！
前回の更新はヒヨリの誕生日の3日後だったのに、今日はセトの誕生日の4日前……よっか？
……
キターーーーーーーー！！
あと4日でセトの誕生日だあぁぁぁ！(*ﾟ▽ﾟ*)
……えと、すみません。
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はむかつ(プロフ) - 小遥さん» うわああ！コメントありがとうございます！すみません！気がつきませんでした！今ちょっと期末テスト前であれなのですが、テストが終わったらバリバリ書かせて頂きます！ (2016年2月9日 18時) (
レス) id: 878a3a8115 (このIDを非表示/違反報告)
小遥 - 面白いです！続き気になるので頑張って下さい！！ (2016年1月23日 23時) (レス) id: 54435abd29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむかつ | 作成日時：2016年1月7日 19時
