無気力な彼に宣戦布告【赤葦京治】

episode.4 ページ5

作戦変更です






『じゃあ、京治くんも私のこと下の名前で呼んでください！』



「じゃあって、何で俺が、、」



『お願いします！！』







異性を下の名前で呼ぶってドキドキするよね？




実際私、京治くんって呼ぶのめちゃくちゃドキドキしてるよ？




え、私だけかな？






「分かった」









「A」









『え…』




え、まって呼び捨て？





それは聞いてない





名字のさん付けから急に名前呼び捨てはやばい




急にハードル上がりすぎ






自分の顔が赤くなっているのはすぐに分かった





好きな人にこんなことされたらそりゃそうなるでしょ








「ちょっと、呼ばせておいて照れないでよ」




『だって、呼び捨て‥聞いてない』



「だめだった？」



『だめとかじゃないけど、だって！』



「じゃあ俺のことも呼び捨てでいいよ」


『え？！』








ここで呼べば意識してくれるかな？


でも…







『け、け、け、けい、けけけけ…』









『むり！！！！！！！！！！！』





絶対むり、そんな勇気私にはない…




ただでさえ今ドキドキして死にそうなのに







すると




ハハッ


と京治くんは声を出して笑っていた









あ、京治くんもそんな風に笑うんだ








いや、でも笑わないで？恥ずかしいよ？私






京治くんちょっと涙目になってるし




そんなに面白い？！









京治くんは少し涙目になった目をこすりながら









「Aって面白いね」





と言った









その瞬間私の心臓は止まりました






見たことない京治くんの笑顔



呼び捨てだし




面白いって、、、









まって、むり








好きだ









かっこよすぎるもん








完全にハート撃ち抜かれました









その後は京治くんに色々と言われ








京治と呼ぶことに…




今後もそう呼んでねって言われたのですが、、






何でこんなことになった、、、？





あの人って実はSなの？



ねえ！優しいのは嘘なの？本当はSなの？！









あれこれ試してみたけど








今日のところは私の完敗のようです









私のことを意識させるどころか





もっともっと好きにさせられてる…









手強すぎる…








次こそは絶対、、









少しでも意識させてやるんだから…

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