第七話 ページ9
柊「なんだ?中原だけか?ほら起立だよ、きーりーつ。」
だが誰も立とうとしない。それを見た先生は腕時計を掲げて見せる。瀬尾は随分と察しがいいのだろう、これから起こる可能性が高い自体を想定して立ち上がった。それにつられるかのように次々と立ち上がっていく皆を満足そうに眺める先生。爆弾の力って、すげぇんだな。なんか。
柊「これから、俺の授業を始める。礼」
ほんの数人だけが礼をする。因みにその数人には俺は含まれてる。だって、挨拶は基本だろ。でも、数人だったからか、また先生は腕時計を皆に見えるように掲げ、
柊「これから、俺の授業を始める。礼」
今度は皆ちゃんと礼をした。それを見てまた満足そうにする先生。もう一度言おう。爆弾の力ってすげぇんだな。
柊「何故君達が人質になったのか、、、、、、。はい!わかる人!」
分かっているんだろ?きっとここにいる全員が分かっている筈ただ、その答えと向き合いたくないだけ。ゆっくりと教室を歩きながら、先生は指名していく。
柊「じゃあ宇佐美」
宇佐美「は?わかるわけないし、、、、、、」
柊「いいや、分かるはずだ。良く考えて」
宇佐美さんは少し考えて、「皆が先生にひどく当たること」と答えたが先生はそれを否定。まぁ先生見た目もやしだからな、舐められやすそうだもんな。うん。そんなことを考えていた。先生が出したヒントは他のクラスではなかったこと、だそう。
諏訪さんは「警察沙汰になった人がいる」という回答。思わず小さく吹き出してしまった。甲斐に睨まれたが、此処は無視しよう。そして、先生はある空っぽの席の前に立ち、机を持ち上げ、また落とした。そして、その席に座る。
柊「皆わかっているはずだ。わかっているけど、答えたくない。」
まぁ、その通りなんだろうなぁ。みんな、向き合うことが嫌なんだろう。勝手な想像だけど。
茅野「澪奈ですか、、、、、、?」
静かな教室に、控えめ声が響く。あの日、命を落とした奴。此処での、俺の、ゆういつの、友達。
茅野「景山澪奈が、自 殺したことですか、、、、、、?」
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作者名:十六夜紅葉 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年3月3日 21時