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第十五話 ページ17

俺は教室に響くように、声を張り上げる。

『間違ってはねぇだろ。澪奈に辛い思いをさせたのは、俺も言えねぇけど、お前等だろ?逸れとも『本当は止めたかった、でも怖くて止めれなかった』そう言って、逃げるつもりか?』

そうだ、過去から逃げてはいけない。そんなこと、解ってんだよ。そんなことを考えていた。そしたら、宇佐美さんは目を大きく見開いて反抗する。

宇佐美「なにそれ?大体自分が一番の友達みたいに語っちゃってさぁ、、、。そういうのまじでムカつくんだけど」

それに付け足すかのように諏訪さんも口を開く。お前等、集団にならねぇと意見言えねえのか?


諏訪「あんた達皆になんて呼ばれてるか知ってる?『奴 隷』だから!中原は、いつも浮いてるから、『ボッチ』だから!分かる、、、、、、?誰もあんた達の意見何か求めてない。黙って言うこと聞いてりゃいいんだよっ!!」

失礼だな、此奴。それに、浮きたくて浮いてるわけじゃねぇんだよ。ざけんな。

柊「酷いねぇ」

先生が顎を摩りながら呟く。しかし、一度熱くなった人の怒りはそう簡単に冷めない。宇佐美さんは当然のように反抗する。

宇佐美「うっさい!!私は卑怯な真似して一位になろうとしたあいつにムカついたから喋りたくなかっただけ。それの何が悪いの?」

宇佐美さんの言葉の投げかけを受けとるかのように、次々に皆が声を出す。

「香帆に一票」
「俺も〜」
「薬使うような奴とは仲良くなれねぇよな」
「そうそう、自業自得でしょ!」
「まぁスポンサーから沢山金貰って豪遊してたって話も聞くし?
他にも色々ボロが出るんじゃねェの?」

俺は、目を閉じて、拳を握りしめた。あの時のように。それに、全部自分の体験談じゃなくて耳にした話じゃねぇのかよ。何でそう簡単に信じてしまうんだよ。

甲斐「あんな奴死んで当然だったんだ!」

“中也〜、織田作がさ、死んでも良い人なんて居ないって。、、、だからかな?私たちが、人を殺したのを罪だと言われるの。”

あの時、彼奴(太宰)が言ってた言葉。織田に言われたって言ってたっけ?少しだけ、懐かしさが溢れて、胸が熱くなる。

茅野「ふざけんな、、、、、、。」

肩を震わした茅野さんが怒りに満ちた声を出す。此奴が、こんなに感情的になるの珍しい。

甲斐「、、、、、、あ?」

茅野「ふざけんじゃねぇっ!」

茅野さんが自分の机を薙ぎ倒して走りだし、甲斐の腹に飛び膝蹴りを食らわした。

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作者名:十六夜紅葉 | 作者ホームページ:http://yuuha0421  
作成日時:2023年3月3日 21時

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