【募集企画】東方幻想記録物語 19巻

幼き少女の人助け　風見ゆり ページ41

「………あ〜！！疲れたぁ〜！」


魔法の森の中でそう叫ぶ少女は風見ゆり。風見幽香の実の妹であり回復能力を持つ幼い少女である。


「久々に幻想郷に帰ってきたと思ったらなんか楽しそうなことやってるから行こうと思ったのに、そこに行く途中に迷っちゃったし…どうして一人で魔法の森を歩かないといけな………………………あ」


どうして一人で魔法の森を歩かないといけないの、そう言いかけたゆりは何を思ったのか突然立ち止まった。


「私、空飛べるんじゃん」


幼いとはいえゆりは妖怪、わざわざ歩かずとも空を飛べばいいだけの話だったのだがどうもそれを忘れていたらしい。つまり、ゆりは無駄に体力を消費したのである。


「もーー最悪ー…まあでもいっか、後でスペルで回復しよっと」


そう言ったゆりは、大決闘祭会場まで飛んでいった。



















「とーちゃく〜！……って！？人が倒れてる！！」


会場に到着したゆりは、近くに血だらけで倒れている人間………泉杏を発見した。
ゆりはすぐに杏へ近づき、手をかざして



「スペルカード発動！」



「花符【フラワーキュアー】」



スペルカードを発動させた。
途端、ゆりと杏の周囲には薄いピンク色の光が飛び散った。そして、その光は杏を包んだ。光が収まり杏の姿が見えてきた。すると、杏に付いていた血は一切無くなっており、怪我も回復していた。


「あとは、起きるのを待つだけなんだけど…」
「う、うぅ…」
「あ、起きた！ねぇ、大丈夫？なんであんなところで、しかも血まみれで倒れていたの？」

憶えてない　泉杏→←誰か居る？　古明地桜華

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