【募集企画】東方幻想記録物語 19巻

すみません、すみません 雅楽代 魔詩露 ページ18

「ぅぁぁ……すみません、すみません……！！」

「？魔詩露ちゃんなんでそんなに頭下げてるの？」

「え、いや、大丈夫だから……そんな謝らなくて
も……」

悪戯全然楽しくない……申し訳なさで押し潰されそうになりながら驚かした人に謝っているとそういわれた。
絶対大丈夫じゃないですよね〜………さっきこいしちゃんに女の子見たいって言われて怒ってましたよね！？……やっぱり申し訳なさで押し潰されそう……

「魔詩露ちゃん！大丈夫だって」

「わ、私の中では大丈夫って言う人は大丈夫じゃないって相場が決まってるんだよこいしちゃん……」

と、意味不な会話をする私たちを困ったように見てる驚かした男の人。
私はついに耐えきれなくなって呟いた。

「く、空気になりたい…………」

私がそう呟くと、私の事が認知できるのはこいしちゃんだけになった。能力を使ったから。
肩にかけていたショルダーバッグからメモ帳とボールペンを取り出して、字を書いて驚かした男の人の足元に落とす。

「あれ？黒髪の子は…………ん？紙？」

男の人が紙を見つけたのを確認してから私はこいしちゃんの手を引いてその場を後にした。心の中でずっと謝りながら。

……紙には
【いきなりおどかしたりしてすみません。今後はもうやらないので忘れてください。】

って、書いた。

知らぬ　ヴァレン→←始まる　憂梦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す