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〜夜side〜

そして、そこから少しずつアイドルになるための練習?みたいなのしてた。歌を歌ったり、ダンスをしたり。といっても、母さんのDNAが受け継がれていたからか、そこら辺は人並み以上にできた。ただ、1つだけ問題があった。問題は、ファンサの部分。俺、あんまそういうの得意じゃねぇんだよな。元から。

『なぁ、A。どうやってファンサってすんだろーな?』

「んー?色仕掛けと同じ感じじゃないの?」

それか、と彼奴は付け足す。

「愛してるって、さも思ってるように魅せて、偽る(嘘を吐く)とか。」

『嘘をつく・・・』

「そー。だってさ、ファン()っていうのは、アイドル(僕たち)嘘に塗れたウソ(甘い蜜)を求めてるんじゃないのかな。」

『・・・たしかに。』

こいつの言っていることは、確かに一理ある。

「まぁ私はそうしてるってだけ。」

『なるほどな・・・』

あ、でも。と、彼奴は言った。なんだろうと、聞き耳を立てる。

「・・・君はきっと、嘘じゃない(心からの)“愛してる”しか言えないんじゃないの?・・・それに、君はきっと、愛されるよ。ファンから。」

『・・・・・・』

俺が愛される、か。如何・・・なんだろうな。と、少し嫌悪感を感じたがそれを振り切るように、彼奴の言葉を肯定するように、頷いた。

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作者名:十六夜紅葉 | 作者ホームページ:http://yuuha0421  
作成日時:2023年7月1日 13時

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