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第二十七話 ページ29

「あ、そうそう。羊の諸君。中也君と優羽ちゃんを連れて行くのは無理だよ。彼等は仕事の最中だ。ポートマフィアの命令でね」

「は?・・・中也、優羽も。何かの冗談だろ?それとも作戦か?マフィアを油断させて中から破壊するとか」

『ううん、治君の云ってることは、本当だよ?』

「そうだ。マフィアの首領は本気だ。あれを出し抜くのは簡単じゃねえ。監視の目もあるしな」

と云い、2人の方を見る。待って、ユウさん含んでるよね?

『ユウさんは別だからね!お兄ちゃん!!』

「へーへー」

「監視?・・・このガキ2人が?」

僕たちも子供だよ?ガキとか云ってるけど。

「そう云う事。以後、宜しく」

「監視ってことはこいつら、ポートマフィア首領の部下なんだろ?さっさと痛めつけて人質にすれば交換に・・・」

物騒だなぁ。っていうか、やるの僕たち?そんなことを思っていたら、治君が

「それは怖い。参ったな、これじゃ勝ち目はないなぁ。・・・そうだ!森さんに頼んで人質開放して貰おう!」

そう云った。そしたらユウさんが、はい、と、電話を渡す。そして、治君が電話をかける。

「あ、森さん?」

電話をし始めた。そして、電話を終えて、

「これで人質は解放された筈だ」

と、微笑んだ。でも、怪しんでる。

「こんなガキに人質解放なんて権限あるのかよ?」

と云ってた。けど、電子文章が届いたようで、

「うお、本当だ!全員無事に戻ったって電子文章が!」

と云う。

「手前等、何を企んでる?」

お兄ちゃん・・・・・・。

「友情の証さ。・・・さ、行こう。仕事を終らせるんだ」

「仕事?中也も優羽もマフィアの仕事なんてしないよ。人質はもういないんだからな!」

「・・・犯人を捕まえに行く」

「いや・・・。今はもっと大事な仕事があるだろ。報復だよ。“黒蜥蜴”っていう武闘派組織だ。強敵だけど、お前等がいりゃどうってことないさ。ほら来いよ」

「荒覇吐が先だ。・・・犯人を先に捕まえる賭けをしちまった。負けられねえよ」

『そうだよ!』

「賭けが何だってんだよ!お前等どうかしちゃったのか?皆お前等が、敵をぶっ飛ばすのを待ってるんだ!この街で羊が縄張りを持っていられるのも、反撃主義の評判・・・・・・・・・“僕たちにちょっかい出すとタダじゃ済まない”って評判のおかげなんだぞ!それをお前等は、自分達の都合で!」

『・・・私達の能力は私達で使い方を決めるから』

「おい中也、優羽・・・・・・。本気かよ?お前等の能力がなきゃ羊の反撃主義は成り立たないんだぞ。それともお前・・・噂は本当なのか?羊を裏切り仕事を成功させたらマフィアの一員にしてもらえるって・・・」

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作者名:十六夜紅葉×山吹 x他2人 | 作者ホームページ:http://yuuha0421  
作成日時:2023年6月15日 20時

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