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第五話 ページ7

驚いてしまった。何故かって?簡単だよ。相棒で、親友で、後悔の元の、彼、れんが居たんだから。

『・・・・・・』

少し驚いてしまって声が出ない。止めようと思った。だけど、2人は警戒を強める。そして、マフィアの2人が話しているのを聞いていた敦くんが、

「人虎・・・・・・?生け捕り・・・・・・?あんた達一体・・・・・・」

と、尋ねた。

「元より(やつがれ)らの目的は・・・」

何となく予想がつく。敦くんだろう。

「貴様1人なのだ人虎。」

「そこに転がるお仲間は

いわば貴様の巻き添え。」

「僕のせいで皆が・・・・・・・・・?」

「然り。それが貴様の業だ人虎。貴様は
生きているだけで周囲の人間を損なうのだ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

「っ!」

『ねぇ、それはちょっと違うんじゃない?生きてるだけで周囲の人が居なくなるなんてこと、ないと思うけどね、普通なら。』

「・・・」

敦くんは顔を強ばらせ黙り込んでいる。それに追い打ちをかけるように、

「自分でも薄々気が付いているのだろう?」

と、返す・・・芥川さん。え、そりゃ知ってるよ。知り合いだし。芥川さんは憶えてないかもだけど。

「“羅生門”」

彼の異能が発動される。そして、わざと横に外したようだ。

(やつがれ)の羅生門は悪食。凡るモノを喰らう。抵抗するならば次は脚だ。」

敦くんは恐怖のあまりなのか、座り込んでしまった。

「な、何故?どうして僕が・・・・・・?」

オレは慌てて敦くんの前に立つ。

『ねぇ、どうして敦くんを狙うの?』

と、尋ねると、れんが、

「どうしてって・・・賞金七十億の人虎だから?」

と、返された。そんな時、敦くんが走り出す。そして、芥川さんの攻撃をかわす。そして芥川さんの背後をとって銃を撃った。だけど、芥川さんは羅生門でバリアする。

「そ・・・んな・・・・・・何故・・・?」

「今の動きは中々良かった。しかし所詮は愚者の蛮勇。
云っただろう?(やつがれ)の黒獣は悪食。凡るモノを喰らう。仮令それが、“空間そのもの”であっても。」

そして、一歩敦くんに近付く。

「銃弾が飛来し着弾するまでの空間を一部喰い削った。槍も炎も空間が途切れれば(やつがれ)まで届かぬ道理。」

「なっ・・・!?」

まぁ、そんなの攻撃しようがないよね。だけど、それより早く動けばいいんだろうなぁ。そんなことを少し考える。

「そして(やつがれ)約束は守る」

その瞬間、羅生門が敦くんの脚を喰いちぎり、敦くんの絶叫が響いた。

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作者名:朝宮藍良×木暮 x他1人 | 作者ホームページ:ありませんっ!  
作成日時:2023年9月22日 17時

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