戻される ページ5
「お前がガキとく言うなよ、平助！」
「だな。世間様から見りゃ、お前も似たようなもんだろ。」
「うるさいなあ。おじさん２人は黙ってろよ！」
「なんだと？このお坊っちゃまが。」
「お前におじさん呼ばわりされる覚えはねえよ。新八はともかく、この俺はな。」
「テメエ、裏切るのか左之！」
なんかワイワイし始めた。
「よさんか、3人とも！」
その声を皮切りに、さっきの五月蝿さが嘘の様に静かになる。
「口さがない方ばかりで申し訳ありません。あまり怖がらないで下さいね。ほら、其処を閉めて、お座りなさい。」
俺は慌てて閉めに行った後、少し警戒しつつも大人しく座った。
「俺は局長の近藤勇だ。そして、山南くんが総長、横にいるトシ･･･土方歳三は副長を務めていて。」
「近藤さん、あんたなんで色々教えてやってんだよ。」
「む？まずいのか？」
まず･･･くはねぇと思うけど･･･ちょっとあり得ないとは思ったな。まぁ、云わねぇけど。
「これから詮議する相手に自己紹介はねえんじゃねえの？」
「ま、そういうくそ真面目な所が近藤さんらしいちゃらしいけどな。」
「･･････話を本題に戻そう。斎藤くん、改めて昨夜の話を聞かせてくれ。」
「はい。昨日失敗したもの達が逃げ粛清した際にこの者らに見られました」
･･･失敗？･･･あぁ、あの狂った奴らのことか。そんなことを考えていた時、話は進んでおり、
「そんな･･･っ！お願いします。誰にも、何も言いません！だからっ･･･！！」
「もういい。連れていけ。」
如何やら部屋に戻されるらしい。連れて来たの此奴等だろ？そんなことを思いつつも、特に抵抗せず、大人しく連れ戻されていた。異能力とか体術使えるとかバレたら面倒臭そうだから、大人しくしていた。
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作者名：朝宮藍良 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2023年11月23日 14時
