最悪 ページ3
そして、辺りを見回していた。･･･にしても、かなり寒い。冬みたいだ。
『･･･ここ、何処だよ』
そんなことを思わず口をついて出た。とりあえず場所の把握をしなくては。そう思い、人を探し始めた。
「ぎゃぁぁぁぁっ！？」
近くで叫び声が聞こえた。俺は、咄嗟にそっちの方向に走っていた。そしたら、近くに隠れている少女が1人。俺は少女の元に駆け寄り、辺りをちゃんと観察する。殺されている奴が2人。狂ったように遺体を刺している奴が2人。そして、そのうちの1人と、完全に目が合った。
まずい。そう思いつつ、後ずさる。そして、持っていた短刀をこっそり手に持ち背に隠す。･･･何かあったら戦えるように。
『･･･なんだよ、アレ･･･』
思わずそう呟いた。そして、ふと前を見ると、目が合った人を殺した奴、そして、もう1人仲間であろう奴が居た。流石にこれはまずい。何かあったら困る。そう思いつつ、少し考え込む。そしたら、急に目の前に居た。
『はっ･･･！？』
しまった、気配読むの忘れてた･･･！そう思った時、
「いいか？逃げるなよ。背を向ければ斬る」
と、そいつは云った。まずい。本当に想定外だ。そう思いながら、辺りをそっと見回す。本当に困る。そう思った時、背後から倒れる音がした。緊張の糸が解けたのだろう。･･･此奴を担いで逃げるのも無理そうだし。そう思って、
『･･･逃げねーよ、大人しくついてく。それでいいだろ？』
と、相手の云う通りにすることにした。ほんっと、最悪だ。
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作者名：朝宮藍良 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2023年11月23日 14時
