四季の夕暮れ【四季彩譚】 (ページ4)

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烏がカァカァ鳴き出した。(星風　椛、楓) ページ4

楓side

すっかり遅くなってしまった。
最近椛姉さんに近付けるように、大和(ヤマト)で流行っている…ふらんす物語？を鏡堂で買ってきたけれど、
つい、沢山のお野菜を貰ってきちゃった。
お野菜は嫌いじゃないの。だけれど…
夏野菜なのよね…
出来れば秋野菜のが良かったけれど、勿体無いし…
この秋の神の使徒、ならば人々が汗水垂らして作った物を粗末にしてはならない！
見てみろ！楓、この水々しさを！今年は豊作だったのだ！
全て食べてみせる！

しかし、どうやって食べれば良いのだろう…
ぬか漬け？それとも冷やし鉢か？
私はぬか漬けだけど、椛姉さんはどっちだろう？
あ、大和(ヤマト)で言う流しそうめんと言うものも良いかも！

だけどなぁ…問題は赤茄子(トマト)だ…
そもそも、どんな味をしているのか分からない。
酸っぱい？甘い？どっちにしろ、食べれないのが末路だ。
もしかしたら毒があるかも知れないし…

こうやって右往左往しているのも、時間を削ってしまう。
取り敢えず、申し訳ないけど、鏡堂返しに行こう。