四季の夕暮れ【四季彩譚】 (ページ2)

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暑い日の夕暮れには。２　＊閲覧注意です。ページ2

『ん？なんか変な感じがするよ？」
なんか、こんぺいとうを舐める力が無くなっていく…
「大丈夫よ！きっと付喪神が作った物は変な感じがするって聞いたの…」
本当に大丈夫かなぁ…

『んむぅ！？』
急にその場に崩れ落ちる。
どうしたんだろう…
いつも通り立ち上がろうとしても力が抜けているような感じがして立ち上がれない。
どうして…？
『ねぇ、手を貸して…「嫌よ。」
どうして？私何か…悪い事したの？

「はぁ、やっと私の金平糖の効果が効いたわね…」
効果？このこんぺいとうは…
能力が仕掛けられているの？
どうしよう…誰か…
「その金平糖にかけた能力は私の能力。略奪(リキダツ)よ。」
「私達はね。黎白様に可愛がられている貴方が憎いの。
　だから、私は力を貴方から奪った。私が死ぬまで力は私の物。いつ帰ってくるか分かりやしない。
　騒がれないために人気の無い場所に連れてったの。」
助けて…お願い…

『ごっ…めんらさい…』
私は力を出して、喋った。
やっぱり小さい声は届かない。
「あら？聞こえなかったわ。もう一度言って?」
嘘。これでも大きい声を出しているのに。
『ごめんなっざい…あやまりますっから…』
悲しくて、辛くて、寂しくて、ぐちゃぐちゃになった涙を流した。
「貴方はいつもそうよね。ごめんなさいごめんなさいって…」
助けて、助けて、誰か…！